11勝7敗で交流戦優勝を飾ったDeNA。投打ががっちりかみ合い、首位・阪神と2ゲーム差に迫った。
ただ、不安点がないわけではない。気になるのは救援陣だ。
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山崎康晃（写真：西村尚己/アフロスポーツ）
「打者を抑える絶対的な球がない」
勝利の方程式を担う伊勢大夢、三嶋一輝が今月に入ってピリッとしない投球が続いている。守護神・山崎康晃も不安定だ。25試合登板でリーグ最多の16セーブを挙げているが、防御率4.70と痛打を浴びる登板が目立つ。
2023年6月19日の日本ハム戦（横浜）では同点の延長10回に登板したが、万波中正に甘く入ったスプリットを左翼席に叩きこまれ、決勝弾に。続く江越大賀にもスピリットをジャスミートされて強烈な三ゴロ。柴田竜拓が好守で救ったが、伏見寅威にカットボールを投じて中堅フェンス直撃の二塁打を浴びた。後続を切り抜けて最少失点に切り抜けたがマウンド上で余裕が感じられず、絶対的守護神の姿には程遠い。
スポーツ紙記者は
「直球が走らない上に、スプリットの落ちも甘い。打者を抑える絶対的な球がないので、カットボールを投げるなど打者の目先を変えようとしている。山崎が完全復活しないとV奪回は見えてこない。キレのある直球を取り戻すのが大きなポイントです。スプリットも直球が走らなければ打者に見切られて、効果的に使えなくなる」
と指摘する。
中畑清元監督に新人の15年から抑えに抜擢され、積み上げた通算セーブ数は223。修羅場を潜り抜けてきた経験は大きな強みだ。修正能力の高さを発揮し、本来の状態を取り戻せるか。登板する際、「ヤスアキ・ジャンプ」で球場を盛り上げるDeNAファンの期待に応えたい。（中町顕吾）
