インドの建築家が、電気も化学薬品も使わない環境にやさしい冷却システムを考案したとBGRが伝えました。
伝統的な冷却技法と現代のデザインを融合したもので、従来の空調システムよりも安価だと好評なんですよ。
蒸発冷却の原理を活用
この冷却システムの秘密は、蜂の巣状の壁による「蒸発冷却」にあります。
陶器の鉢を水に浸すことで、水が蒸発する際に冷却効果が生まれるんです。しかも、涼しくなるだけではなく、蒸発の副産物として蜂に形成される強化バイオフィルムが空気清浄までしてくれるとのこと。
さらに、この冷却システムにはプラスチック不使用で、排出物もゼロ。とっても環境フレンドリーなんですよ。
昔から使われていた技術だった
蒸発冷却を活用した冷却システムは新しいものではありません。
BGRによると、ローマ人は家やテントのドアに濡れた厚手のシートを吊るし、エジプト人は水の入った壺を仰いで冷たい空気を作っていたそうです。
日本だと「打ち水」がありますよね。まだ気温が高くない時間に、道路やベランダに水をまいておくと、水が気体になるときに熱を奪ってくれるアレです。エアコンの使用時間を減らせるとか、そよ風を作れるとか言われて、猛暑が続き電気代も高騰傾向にあるこの数年は耳にする機会が増えました。
気候変動が深刻化する昨今、蜂の巣状の冷却システムのニーズは高まっていきそう。私は、このニュースをきっかけに打ち水を始めてみようと思いました。
Source: BGR