専門家は「AIが人類を滅亡に導く可能性」は5%と見積もっている

なんだかホッとした自分がいます。

AI界をリードする科学者たちが「AIが制御不能となり人類を滅亡させる可能性」は5%と割り出しました。

短期的には2030年までにAIが著しく進化し、 トップ40に入るようなポップソングをリリースしたり、New York Times紙でベストセラー本を書く能力を持つようになると予測しています。少なくとも私たち人間は、AIに滅亡させられる前に、AIによるエンタメで楽しませてもらえるってことですね…。

AI専門家2,778人の答えとは?

バークレーとオックスフォード大学の研究チームが2022年12月に行なったこの調査では、「AI専門家の予測は客観的な真実に対する確実なガイダンスと見做すべきではないが、重要な1つの情報ではある。専門家たちの技術への理解とその過去の進展のダイナミクスに対する熟知によって、AIの未来について教養豊かな予測ができる立場にある」と説明しています。

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Image: Ben Weinstein-Raun, Jan Brauner

この調査は、AI関連の研究を発表している2,778人の科学者に、将来の予測についてアンケートを取ったものです。

おおよそ68%の研究者が、人間の知能を超えるスーパーヒューマンAIから、悪い結果よりも良い結果が起こる可能性が高いと考えていますが、この68%の人たちのおおよそ半数が、人類絶滅の可能性はゼロではないと答えています。

この研究は、世界の著名な研究者たちが、強力な人工知能を作り出すことに対する危険を強調しています。AIのリスクを最小限に抑えるための研究への関心を高めるべきだという考えも多くありましたが、AIの進展自体を速めるべきか遅めるべきかについては研究者たちの中でも意見が分かれています。

独裁者がAIを使い出す危険性

また、AI研究者の80%以上が、AIがデマの拡散をする可能性について「極めて」または「相当に」懸念を抱いていると答えています。

研究者の過半数が、独裁者がAIを利用して人口をコントロールすること、AIシステムが経済的不平等を悪化させること、AIが工学的に作り出すウイルスについても同様の懸念を示しています。

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Image: Weinstein-Raun, Jan Brauner

2063年にはAI医師も登場

アメリカの主要なAI開発者たちは、AIの安全性についてはミッションステートメントで言及はしています。

OpenAIは、昨年12月にスーパーヒューマンAIを人間の価値観と調和させる方法に関する初の論文を公開しています。Anthropicは、自社のAIシステムに規約を設けて、AIが私たちの社会の規則と調和するものとして作動することを掲げています。

しかし、人間の知能を超えたAIモデルとこういったルールが本当に機能するかどうかは、まだ分かりません。なぜなら、現在のAIはそれほど賢くないからです。

研究者たちは、AIが39の主要な進歩を達成する時期の見積もりも出しています。

例えば2033年までにはAIがLEGOを組み立てる、新たな言語を翻訳する、ビデオゲームを作成できるようになると見積っています。2063年までには、AIが外科医やさらにはAI研究者の仕事をこなせると見積もりが出ています。

人類滅亡とまでは言いませんが、どうやら人間の仕事はAIがやってくれるのは間違いなさそうですね。

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