左右のちがいスゴくない? 「窓が曇らないテクノロジー」がきそうです

これは早く来てほしい未来。

CEATEC 2023の会場、「Panasonic INDUSTRY」のブースに車の運転席を発見。Panasonicが車作ってんの? って説明聞いたらちがうんです。

トップ画像、よく見ると左右で窓の様子がちがってますよね。左はくもってるけど、右はクリアその秘密は…

231016pak00A
Photo: 小暮ひさのり

こちら、透明電動フィルム。線幅2umという超極細の配線がメッシュ状に張り巡らされています。

見えない? うん、見えないのです。あまりにもメッシュが細かすぎて人間の目に見えないレベルなのフィルムが透明に見えるのです。

そしてトップ画像、右側のフロントガラスにはこのフィルムが貼られていて、見えない配線に電気を流すことで、熱を発生させてくもりを防いでいる。ってわけ。

231016pak02
Photo: 小暮ひさのり

現在も車のリアガラスには、電熱線でくもりを取るような仕組みがありますけど、あれの発展形みたいなやつですね。ほんとフィルムが貼ってあるのがわからないレベルの透明度だけど、手をかざすと暖かさを感じるから すげえふしぎ!

直接ガラスを温めてくもりや霜を取れるとなれば、ヒーターの熱風を当てるよりも効率はよさそうですよね。エンジンの熱が出ない電気自動車では特に恩恵大きそうなテクノロジー。

車内のガラス全面に…はもうちょっと先かもしれませんけど、近い未来には衝突防止センサーのカメラ部分に搭載されていくかも? とのことでした。期待したい。

透明で電磁波をカット。あまりにもバリアなフィルム活用

231016pak01
Photo: 小暮ひさのり

このフィルム、バリアにもなります

ごめん、いきなりSFな話になりましたが、透明導電フィルムには透過率80%以上で-50dB(2.4GHz)のシールド性能があるとのこと。つまり、透明な電磁波シールドとして運用できるのです。

応用例が電子レンジのガラス面。

電子レンジって中身を見たいけどよく見えない。あれは電磁波を外に出さないように金属メッシュがガラスに埋め込まれているのですが、それを透明フィルムに置き換えれば、温め中でも中身が見える電子レンジができちゃうってわけ。

中の状態を確認しやすくなるので、お料理の失敗もなくなる…かも?

メガネのレンズに5Gアンテナを内蔵

231016pak03
Photo: 小暮ひさのり

すごすぎてわけわかんねーな! ってことになってるのが、こちらです。

レンズ部に透明導電フィルムを貼ることで、メガネを5G通信のアンテナ化する試み。上の写真は右のメガネから左のアンテナまで、実際に無線で映像を飛ばしています。

231016pak04
Photo: 小暮ひさのり

よーく見るとフィルムが貼られているのがわかりますね。でも透明です。そして、アンテナとして稼働するんです。わけわかんないね。

でも、VR/ARデバイスにカメラが付くようになったら、その映像を離れたところに飛ばしたり…。とか、こちらもいろいろ応用できそうだなぁ。

あと、こんな小さくなくてもいいわけです。

それこそ窓とかをバカでかいアンテナ化できるわけで、電波の死角を減らせる可能性もありますね。高層ビルとかどんどんアンテナ化していこうよ。

こうして、さまざまなジャンルで活用できそうな Panasonic INDUSTRYの透明電動フィルム。わりと手が届きそうな近しい未来のテクノロジーに感じたので、今後はいろんなプロダクトで採用されていきそうな気がしますね。

目に見えないからわからないかもだけど、未来は明るいな。いや、透明だな!

Source: Panasonic INDUSTRY

タイトルとURLをコピーしました