私は、この子愛せる。
SF小説に描かれる「未来」では人工知能が日常生活の一部になって、コロンとしたスピーカーだけでなく、あらゆるタイプのロボットが登場しますよね。そんな生活を夢見てか、トーマス・バーンズ氏がAmazonのスマートアシスタントに命を吹き込もうと立ち上がりました。
使ったのはブラウン管テレビと動く目玉。これを組み合わせることで、アレクサをとっても親近感のある素敵なデバイスに(見ようによっては小2の図工っぽいですが)生まれ変わらせたのです!
スマートアシスタントを内蔵したデバイスは、「ちゃんとあなたの声を聞いて反応してます」ということがわかるように視覚的にリアクションを返してくれます(キラっと光ったり赤いラインが走ったり)が、「動く口から声が出たら、もっと会話してるっぽいよね!」というのがバーンズ氏の持論。
自身のYouTubeチャンネルでヴィンテージの電子機器や古き良きテクノロジーを讃え、探求を続けるバーンズ氏がアレクサの「口」に採用したのが、コンパクトなブラウン管テレビ。モニターには、スピーカーから流れるアレクサの声に対応する波形が表示されています。人間の口の動きとはまったく違いますが、「スマートアシスタントのリアクションを視覚的に表現する」という目標はクリアしています。
ぱっちりお目めのアレクサに小さなスクリーンのお口がついたことで、確かにアップグレードした感じ。AnkiのAIロボVectorも、デザインとしてはシンプルでしたが、ピクサーのアーティストが作った二次元っぽい目のおかげでものすごく魅力的になりましたよね。
アニマトロニクスに注目したバーンズ氏は、ウィル・コグリー氏のデザインを採用して目を3Dプリント。わずか6個のマイクロサーボモーターで、本物のようなリアルな動きを再現しました。
最終的なデザインは(美的かどうかはおいといて)、映画『E.T.』のような、あるいは80年代の子供番組に登場する作品みたいなレトロフューチャー風な仕上がりに。不気味とは言いませんが…アニマトロニクスの目は一番近くにいるユーザと「目が合う」ように追跡センサーが搭載されているので、本当に「見ている」みたいな感じ。この子にスマートホームをまかせてみたらどうなるかな…怖いもの見たさで…ってやめたほうがいいかな!