漢方薬の歴史がある中国市場で サプリメント のチャンスはあるのか?:ユニリーバ ヘルス&ウェルビーイング・コレクティブCEOが語る

DIGIDAY

ウェルネス産業が成長するにつれて、多くの企業がその成長を促進し続けるためにはどうすればよいのか、という点に目を向けるようになった。

ユニリーバ(Unilever)の場合、その戦略には2022年に7つのビタミン、ミネラル、サプリメントブランドをひとつの傘下に収めることが含まれていた。同社のこの部門を率いるのは、ヘルス&ウェルビーイング・コレクティブのCEOであるヨースティン・ソルハイム氏だ。ヘルス&ウェルビーイング・コレクティブには、飲料サプリメントのリキッドI.V.(Liquid I.V.)、ビタミン剤のオリー(Olly)、ナトラフォール(Nutrafol)などの家庭用ブランドがあり、7ブランドすべてを合わせると年間10億ドル(約1420億円)以上の売上を占める。

ビタミン、ミネラル、サプリメントのカテゴリーに関する必要な規制や世界的な機会、期待する進化など、ソルハイム氏が自身の考えをGlossyに語った。

ウェルネス産業が成長するにつれて、多くの企業がその成長を促進し続けるためにはどうすればよいのか、という点に目を向けるようになった。

ユニリーバ(Unilever)の場合、その戦略には2022年に7つのビタミン、ミネラル、サプリメントブランドをひとつの傘下に収めることが含まれていた。同社のこの部門を率いるのは、ヘルス&ウェルビーイング・コレクティブのCEOであるヨースティン・ソルハイム氏だ。ヘルス&ウェルビーイング・コレクティブには、飲料サプリメントのリキッドI.V.(Liquid I.V.)、ビタミン剤のオリー(Olly)、ナトラフォール(Nutrafol)などの家庭用ブランドがあり、7ブランドすべてを合わせると年間10億ドル(約1420億円)以上の売上を占める。

ビタミン、ミネラル、サプリメントのカテゴリーに関する必要な規制や世界的な機会、期待する進化など、ソルハイム氏が自身の考えをGlossyに語った。

ーー業界のどのような変化が現在のウェルネスブームにつながったのか?

「人々はこれまで以上に自分の健康に対して責任を持ち、コントロールするようになった。もはや医師任せではない。パンデミックの際も、健康について非常に活発な議論や会話がなされているのを目にした。友人や家族、ソーシャルメディア、そして自分で調べたことを頼りに、みずからの健康のために積極的に行動するようになった。こうした基本的な習慣が根底にあって、人々は特定の健康のジャーニーや美容の目的をサポートしてくれるソリューションを探し求めるようになっている。また、科学は急速に進化しており、一般の人々とうまくコミュニケーションが図れるようになっている」。

ーービタミン、ミネラル、サプリメント(以下VMS)のカテゴリーはどのように進化していくと考えているか?

「業界を牽引している根本的に前向きな傾向が非常に多くみられる。基本的に、健康とはもはや病気を抱えていないことを指すのではない、という傾向なので、体に有益なものを中心にパーソナライゼーションを行うという領域がある。人々の知識が豊富になり、診断ツールにアクセスするようになっているなかで、どうやって消費者がいる場所で彼らにリーチすればよいか。たとえば、ナトラフォールは髪の健康は体の内部の健康に起因していることが多く、髪の健康を体の内側からサポートする非常に決定的で具体的な手段があるという認識と理解から生まれている。さらに(カテゴリーの進化は)意識の高い消費者を中心に展開している。人々は多くのことに対してやや冷笑的になってきているが、目的やミッションに関しては非常に強いエンゲージメントがあり、我々がコミュニティや問題を真にサポートすると、そこを中心に人々が強力な形で集まってくることがわかっている」。

ーーいま、中国にはどのくらい大きなチャンスがあるか?

「中国では、国境を越えたeコマース経由でオリーと子供用マルチビタミンのスマーティパンツ(SmartyPants)の事業を行っている。また、5月24日にはナトラフォールをローンチした。中国は米国に次ぐVMS市場で、比較的発達している。インドもまた伝統的なVMS市場として台頭し始めている。だが、臨床試験で現在実証中の多くのインサイトや事柄をみると、実際にはそれらはインドのアーユルヴェーダや古くからの(伝統的な)中国医学に根ざしている。(米国と比較すると)同様のニーズがあり、中国でも健康や解決策を議論することに対してオープンだ。米国のニーズの状態は中国とくらべてはるかに発達しているし、中国の別のニーズは(米国とくらべて)非常に大きい。どちらもまったく同じというわけではない。どちらの場所でも関節や骨の健康に関するニーズや消化器系の健康のニーズはたくさんあるが、中国ではそれが非常に活発だ」。

ーー中国の長い歴史がある伝統的な漢方薬に対抗するために、どのような立ち位置にいるか?

「我々は、中国医学の有効成分や論理をたくさん用いて、それらを組み合わせ、ある意味簡略化している。オリーは、美容、肌、睡眠、ストレスなど、成分を(バーティカルへと)単純化したビジネスの最良の例だ。複雑な問題を消費者のためにシンプルにし、なおかつ実証と中国との関連性がある。それがある意味、我々がVMSにもたらしているものだ」。

ーーVMSカテゴリの法制化やFDAによる規制を支持するか?

「一般的に業界としてハードルを上げ、消費者やユーザーの信頼を築くために我々にできることは、すべて重要だと考えている。当社はそれを受け入れている。実際に行う上での技術的なことに関していえば、業界のフォーラム、規制の枠組み、(業界の)標準等の組み合わせだと思っている。いまのところ米国では妥当なバランスが取れている。いくつかの(ほかの)市場では、新しい有効成分であっても、規制の枠組みが非常に厳しいために技術革新や学習が妨げられているという状況を目にしている。そのひとつの例がアシュワガンダ(注:アーユルヴェーダなどで使われる薬草)で、米国では入手可能だが、他の地域ではそうではない」。

[原文:Health is no longer about the absence of disease,’ says CEO of Unilever’s Health & Wellbeing Collective]

EMMA SANDLER(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)


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