うっとうしい「Cookieを許可してください」のバナーを自動で拒否してくれる機能がFirefoxに間もなく登場する可能性

近年はEUにおけるEU一般データ保護規則(GDPR)の導入などを背景に、アクセスすると「Cookieの使用に同意することを求めるバナー」が表示されるウェブサイトが増えましたが、いちいちバナーをクリックして消さないといけないのは面倒なものです。テクノロジー系メディアのgHacksが、ウェブブラウザ・Firefoxの開発バージョンである「Firefox Nightly」にCookieバナーを自動で拒否してくれる機能が導入されており、間もなくFirefoxにも登場するだろうと報じました。

Firefox may soon reject Cookie prompts automatically – gHacks Tech News
https://www.ghacks.net/2023/04/17/firefox-may-interact-with-cookie-prompts-automatically-soon/

Cookieの使用について同意を求めるバナーは、企業のウェブサイトなどでよく表示されます。たとえばDropboxの公式サイトにアクセスすると、以下のようにCookieの使用を受け入れるか拒否するかを選択するバナーが表示され、クリックしないと消えません。

また、フォルクスワーゲンの公式ウェブサイトにアクセスすると、以下のようにCookieを使用していると通知するバナーが表示され、これもクリックしないと消えません。ウェブサイトを閲覧したい時にいちいちバナーを消さないといけないのは面倒ですが、Firefox Nightlyにはこれらを一括で削除できる機能が用意されているとのこと。

Cookieバナーの自動削除機能を使うには、まずFirefox Nightlyをインストールする必要があります。Mozillaの公式配布ページにアクセスし、「Nightly」の横にある「ダウンロード」をクリック。なお、通常のFirefoxと開発段階であるNightlyはそれぞれ独立しているため、既にFirefoxをインストールしている人でもNightlyをインストールすることが可能です。

ダウンロードしたインストーラーを起動。

インストールが完了すると、Nightlyが開きました。

右上のメニューアイコンをクリックし、「設定」を選択。

「プライバシーとセキュリティ」をクリックして開き、下にスクロールすると「Cookieバナー削減」という項目があり、チェックを入れることができます。「Cookieバナー削減」はサポートされたサイトのバナーによるCookie同意確認に対し、可能な場合はNightlyが自動的に拒否するというものです。

今回、実際にNightlyをインストールして試してみたものの、記事作成時点では「Cookieバナー削減」が実際に機能するところは確認できませんでした。gHacksは「Cookieのオプションがない場合、またはFirefoxがバナーを検出しない場合は、Cookieプロンプトを表示し続けて手動で操作できるようにします」「Firefoxの新しいCookieバナー機能は、すべてのCookieバナーを処理するわけではありませんが、ユーザーがインターネットを閲覧する際に表示されるバナーの一部では処理を自動化できます」と述べています。なお、Nightlyに搭載されたCookieバナー削減機能が安定版である通常のFirefoxにいつ登場するのかは不明です。

今すぐCookieバナーを排除したいという場合は、「Consent-O-Matic」などの拡張機能を利用することで、Cookie使用の同意を求めるバナーやポップアップを排除することができます。

邪魔な「Cookieを許可してください」などのポップアップを自動入力で表示されないようにしてくれるブラウザ拡張機能「Consent-O-Matic」 – GIGAZINE