健康 を新しい定義を語る。重要なテーマはエンパワーメント：ユニリーバ ヘルス・ウェルビーイング部門 J・ソルハイム氏

ベン＆ジェリーズ（Ben & Jerry’s）の元CEOであるヨースティン・ソルハイム氏は、2021年6月にユニリーバ（Unilever）のヘルス・ウェルビーイング部門の指揮を執ることになった。同氏は30年以上の経験をユニリーバで活かして、設立4年のこの部門を買収を通じて主導している。同部門は現時点でナトラフォール（Nutrafol）リキッドI.V.（Liquid I.V.）、オリー（Olly）といったウェルネスやサプリメントのブランドを抱えている。ソルハイム氏によると、ユニリーバは年間純売上高が「10億ユーロ（約1415億円）をはるかに超えている」この新部門に大きな期待を寄せているという。Glossyビューティポッドキャストのエピソードで、ソルハイム氏は、彼の言葉を借りると「ウェルネスのビューティへの融合、ビューティのウェルネスへの融合」を推進しているもの、ウェルネスブランドらが女性の脱毛などの話題についてのタブーを打ち破っている方法、ユニリーバが将来の買収に向けて注目しているウェルネストレンドについて語っている。

以下は、ポッドキャストからのハイライトである。

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世界的なウェルネスブームの推進力

「すべての人にとってもっとも重要なテーマは明らかにエンパワーメントだ。『自分の健康を管理したい。自分で最適な結果を得たい。健康とは病気ではないことではない。健康とは『前向きで気分が良い』ということなのだ。

医療制度の影響はもっと微妙だと思っている。自分の健康とウェルビーイングを管理して、病気ではないという理由だけで健康であるとは考えないという傾向は、グローバルなものだ。それはいたるところに見られる。そして、それは世界中の人々が切望しているものだ」。

女性の脱毛に対する偏見にナトラフォールで対応

「タブーに取り組んで自分の視点を語る権利を本当に理解したいのであれば、非常に敏感でなければならない。他人からどのように見られるのだろうか。どのようにすれば真のサポートができるのだろうか。もっと製品を売るということではない。なぜなら、目的が製品を多く売ることならば、（その取り組みは）本物ではないし、販売する権利はないと思うからだ。なので、我々は（単に販売することと真の理解を）区別しようとしている。『脱毛に関するタブーにどのように対応できるのか、その点についてどのように人々をサポートできるだろうか』ということについて純粋に取り組むことに尽力している」。

将来の買収

「1社を買収するために通常は60社ほどと関与している。これは非常に大きなファネルだ。素晴らしいことやユニークなことを行っている人々を常に探しているし、我々の業界では多くのことが起こっている。したがって、当社はさらなる拡大を目指している。

マイクロバイオームの領域は我々の知識や学習、理解において爆発的に拡大している。腸内マイクロバイオームは非常に強力だが、それだけではなく顔や腕、髪についても同様だ。これは実に興味深い科学分野であり、この分野にもたらすことができる優れた製品が多く存在する。

女性の健康はとても有力な分野だと思う。さまざまなライフステージにおいて女性をサポートして、女性の健康に関してあまり語られていないタブーに対応するために多くの取り組みが行われており、我々はそこでサポートができる。

髪や肌の健康など、内面からの美しさにはいろいろある。我々はそこにより大きな可能性があると信じている。

我々がまだ取り組んでいない領域は長寿だ。私はそれを『長寿』ではなく『健康な年月』と呼びたい。人々は永遠に生きたいとは必ずしも思わないが、健康な状態でできるだけ長生きしたいと思っている。そして、現在では多くの科学がそれに取り組んでいる。ポイントは『その分野で真に役に立ちサポートできて影響を及ぼせる製品を我々はいつ開発できるか』ということだ。それはまだ見つかっていないが、私はどこかにあると確信している」。

［原文：Unilever CEO of Health & Wellbeing Jostein Solheim on the new definition of health］

LIZ FLORA（翻訳：ぬえよしこ、編集：山岸祐加子）