サンキューオヤサイ
自動販売機で青汁が売っていたので、ひさしぶりに飲んでみたらおいしく飲みやすかった。
青汁はまずいからこそ青汁、まずくなければ青汁じゃないと思っているので拍子抜けしてしまった。
昔のようなまずい青汁が飲みたい!
最近の青汁事情
最近はスーパーで専門のコーナーができるほど、青汁は我々の生活に密着している。
よし、じゃあこの中からまずい青汁を飲もうと思って探してみるが…
など溶かして飲む粉末タイプはだいたいが飲みやすさをうたっており、どれもおいしそうである。
だったらとペットボトル飲料タイプを探してみるが…
など、やはりこちらもおいしそうである。
なんということだ。私が飲みたいと願う、昔のようなまずい青汁はもう絶滅してしまったのか?
まずい青汁といえば八名信夫さん
青汁はまずい、まずいからこそ健康にいいと我々に印象付けたのは1990年に放送を開始した、八名信夫さん出演のキューサイの青汁のCMである。
YouTubeでこのCMをみてもらうとわかるが、八名さんはゴクゴクと飲みながらも、途中で青汁をコップに逆流させているのでウソ偽りなく心からまずいと言っている。
当時、試しに飲んでみたがCMの通り本気でまずかった。
あのキューサイの青汁であれば、今でもまずいのではないか?
そうだ、30年振りにキューサイの青汁を試してみよう!
キューサイの青汁到着
注文したのは、八名信夫さんがCMで飲んでいた1982年に製造・販売を開始したザ・ケール冷凍タイプ(旧名称:キューサイ青汁)である。
現在、キューサイの青汁には、飲みやすいとうたうハチミツや乳酸菌が配合された粉末タイプもある。
しかし、まずさにこだわる今回の企画では、元祖青汁と言える「キューサイ」の中の、さらに元祖であるこちらをチョイスしたのである。
ではさっそく、しぼりたてケールを急速冷凍したこちらの青汁で、ケール本来の味わいをそのままに感じてみよう。
匂いはあの頃のまま
ザ・ケール冷凍タイプを袋のまま水で解凍しコップに注ぐ。
青汁というよりは緑汁という色をしている。
30年前に飲んだとき同様、かなり強烈な青臭さである。
しかし公式HPによれば、こちらの製品は2007年9月低酸素新鮮クリア製法を採用し、冷凍青汁をリニューアルとある。
低酸素新鮮クリア製法が何に影響するのかまったくわからないが、30年前よりは青臭さもリニューアルされているのではないかと、あらためて匂いを嗅いでみる。
やはり、匂い的には昔のままだった。
これなのよこれなのよ青汁は!
30年ぶりに飲みます
さて、いよいよである。少し緊張する。
なぜなら30年前は、あまりの青臭さに全部飲み干すことができず、今回が初めて一袋全部飲もうとしているからである。
いや、考えても仕方がない、ただ飲むだけだ、と気合を入れて飲む。
国産ケールを100%使用しているだけあって、青臭さも100%である。
頭の中は「人間ニハ嗅覚ガ…アル」というロボットのような声で一杯になる。
想像していたよりも飲むのに時間がかかる。
用意したコップの容量が大きく、先ほどは一袋と書いたが、実は写真映りを考えて青汁を二袋入れたためである。
説明書きによれば、青汁は食品なので飲む時間帯や量に決まりはないとのことだったが、初心者に二袋はちょっと多かったなどと思いながらも飲み切ることができた。
こっ、この味は…
…緑豊かな田舎にある、水がきれいな溝…
そこには藻がびっしりと生えており…
…そこを元気に泳ぐ小魚をつかまえようとしている子供の姿をイメージさせる味…
なんといえばいいのだろう…
つまり、これは…、わかりやすく言うと
キューサイの青汁!まずさ健在!うれしい!
キューサイの青汁冷凍タイプは冬甘く、夏苦い。
キューサイの青汁には大きくわけて、飲みやすさにこだわった粉末タイプと、栄養をそのまま絞って急速冷凍した冷凍タイプがある。
数日つづけてみたところ、だんだんと飲みなれ、また独特の風味がくせになってきたこともあり、個人的にはケール本来のフレッシュさを味わうことのできる冷凍タイプが好きである。
調べてみると、ケールは冬に収穫されると甘くなり、夏だとやや苦みを感じるので、味の調整を行っていないこの製品は季節による味の変化が起こるとのことだった。
青汁があの頃と同じどころか、まだまだ苦くなるなんて、今から夏が楽しみだ。