メイクアップが復活している理由と3つの社会問題への取り組み: ロレアル・パリ USAブランドプレジデント、アリ・ゴールドスタイン氏:

DIGIDAY

「メイクアップは間違いなく復活している。これは驚くことではない。前よりも人々は外に出かけるようになっているため、再びドレスアップする必要性に駆られている」。ロレアル・パリのアニュアルイベントにて、ロレアル・パリUSAのブランドプレジデントであるアリ・ゴールドスタイン氏はGlossyのインタビューにそう答えた。

ロレアル・パリはメイクアップのカムバックを経験している。

「メイクアップは間違いなく復活している。これは驚くことではない。前よりも人々は外に出かけるようになっているため、再びドレスアップする必要性に駆られている」。12月1日に行われたロレアル・パリのアニュアルイベント「Women of Worth(ウィメン・オブ・ワース)」にて、ロレアル・パリUSAのブランドプレジデントであるアリ・ゴールドスタイン氏はGlossyのインタビューにそう答えた。

不況が叫ばれるなか、美容市場の状況について聞かれたゴールドスタイン氏は次のように話す。「ロレアルは非常によく分散された企業だ。世界中で販売されており、さらに10ドルの商品もあれば100ドルの商品もある。そのおかげで、あらゆるタイプの消費者のニーズに応えることができるし、どんな経済市場であっても当社はうまくやっていける」。

不況になると消費者はよりメイクアップに投資をするという「リップスティック効果」については、「歴史的に不況になると、女性は多少節約して安価な製品をいくつか購入するようだ。でも同時に、高価なものをひとつ購入して散財することもある。何が起こるかはわからない。だが当社には幅広いポートフォリオがあるため、それぞれの経済状況を問わず、その人に合った選択肢を提供することができる」。

今年の社会問題はメンタルヘルス、社会経済、危機に瀕した子どもたち

17年の歴史がある「Women of Worth」だが、今年のセレモニーはパンデミックが始まってから初めて完全に対面の形で復活したイベントとなる。過去2年間は、ロレアルは特別収録の形で行っていた。今回のイベントには、ロレアルのセレブリティ・ブランドアンバサダーのヘレン・ミレン氏、カミラ・カベロ氏、H.E.R.氏、アジャ・ナオミ・キング氏、キャサリン・ラングフォード氏、ジャハ・デュクレ氏が出席した。また、ロレアル・パリによって選ばれた非営利団体の創設者10人を称え、団体には2万ドル(約272万円)の助成金が授与された。このプログラムは昨年はNBCで放映されたが、今年はHBOマックスで紹介される。

「Women of Worth」のプログラムで表彰される創業者たちが注力する分野は、現在差し迫った問題を反映するものであり、この20年近くで変化してきたと、ゴールドスタイン氏は言う。

「人々が取り組んでいるテーマにはトレンドがある」と彼女は述べた。米国のメンタルヘルスの危機、社会経済的な問題、危機に瀕した子どもたちなど、「この3つの要因に関する応募の増加を目にしている」。

メンタルヘルスについては、今年の応募はCovid関連が重要な要素となっており、看護師のメンタルヘルスのサポートを提供する団体オペレーション・ハッピー・ナース(Operation Happy Nurse)などが受賞している。

社会経済的な問題に関しては「雇用や仕事への復帰をめぐる課題に大きな焦点が当てられているようだ」とゴールドスタイン氏。今回受賞者となったスーザン・バートン氏は、元受刑者の社会復帰を支援し、雇用と住居の確保に取り組んでいるニューウェイ・オブ・ライフ(A New Way of Life)という団体で選ばれている。

イベントの最後には、虐待を受けた子どもたちの寝室をリデザインする団体、ルーム・リーダクス(Room Redux)のスージー・ヴィビラル氏が、2万5000ドル(約340万円)を追加した2022年度ナショナル・オノリー賞を授与された。

[原文:L’Oréal Paris USA Brand President Ali Goldstein: ‘Makeup is having a resurgence’]

LIZ FLORA(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)


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