「Google製スマホを実際に使わず感想を放送しまくった」としてGoogleとラジオ局が13億円超えの罰金を科される

GIGAZINE



Googleは純正スマートフォン「Pixelシリーズ」を開発しており、歴代PixelシリーズはGIGAZINEを含む多くのメディアによってレビューされています。しかし、Googleが2019年に発売した「Pixel 4」について、「複数のラジオ番組でPixel 4を使ったことのない出演者が『Googleが用意した原稿』を読んで『実際に使ったような感想』を述べる」という行為に及んでいたことが判明しました。この問題を受けて、連邦取引委員会(FTC)はGoogleと大手メディア企業のiHeart Mediaに対して940万ドル(約13億円)の罰金支払いや「デバイスの使用経験に関する虚偽報告の禁止」などを命じています。

Google LLC/iHeart Media: Complaint – 2023092GoogleiHeartComplaint.pdf
(PDFファイル)https://www.ftc.gov/system/files/ftc_gov/pdf/2023092GoogleiHeartComplaint.pdf

FTC, States Sue Google and iHeartMedia for Deceptive Ads Promoting the Pixel 4 Smartphone | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2022/11/ftc-states-sue-google-iheartmedia-deceptive-ads-promoting-pixel-4-smartphone

AG Healey Reaches Resolutions With Google and iHeartMedia Over Misleading Radio Ads for Google Pixel 4 Phone | Mass.gov
https://www.mass.gov/news/ag-healey-reaches-resolutions-with-google-and-iheartmedia-over-misleading-radio-ads-for-google-pixel-4-phone

Google LLC and iHeartMedia, Inc., In the Matter of | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/legal-library/browse/cases-proceedings/2023092-google-llc-iheartmedia-inc-matter

FTCの報告によると、GoogleはiHeart Mediaを含む11のラジオネットワークに金銭を支払い、Pixel 4の宣伝を放送させたとのこと。この際、Googleは「Pixel 4ではスタジオレベルの写真を撮影できる」「夜景モードでは暗い場所でも素晴らしい写真を撮影できる」といった内容を含む原稿を提示しており、多くのラジオ番組で原稿が「出演者の個人の感想」として読み上げられました。FTCが録音した以下の5件の音声を聞くと、異なる出演者がほとんど同じ内容を話していることが分かります。

例1

例2

例3

例4

例5

FTCによると、上記の内容を話した出演者はPixel 4を所有した経験がなかったとのこと。FTCは「Googleはインフルエンサーに金銭を支払って使用したことのない製品を宣伝させています。これは、Googleが広告のルールを軽視していることを示しています」「人々は直接経験した事項を重視しており、ラジオ番組には公平性を期待しています」と述べ、個人の感想を装って宣伝文句を語らせたGoogleを非難しています。

上記の問題を重く捉えたFTCは、GoogleとiHeart Mediaに対して合計940万ドルの罰金を科した他、「製品の使用経験に関する虚偽報告の禁止」やコンプライアンスレポートの定期的な提出を命じています。

Googleの広報担当者は、海外メディア・The Vergeの取材に対して「私たちは広告に関する法律について重く受け止めており、関連する規制や業界標準に順守するためのプロセスを設計しています」と述べています。一方で、iHeart Mediaはコメントを控えています。

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