なんでこんなところに? 北極のサメがカリブ海に現れた!

GIZMODO

実は深海に広々と生息してた?

今年4月、地元漁師の協力を得てカリブの海に出たフロリダ国際大学の海洋生物学者チーム。グラバーズリーフでイタチザメにタグをつけようとしていたところ、思いもよらぬサメを捕獲したといいます。

とにかく見慣れぬサメ

小さな目に、3m以上あるグレーの体。水中から引き揚げられたのは、長命なことで知られるオンデンザメ科のサメでした。もともとは北極圏でよく見られていた種類のサメですが、今回初めてベリーズ近海の西カリブ海で発見されたようです。このことから、もしかすると深海により広く生息しているのでは…という可能性が浮上しました。

当時について、同大学博士課程に在籍するDevanshi Kasanaさんは次のように振り返っています。

何かおかしいと思った。それは漁師の方も同じで、釣りの経験が長い人でもこれと同じようなサメは見たことないようだった。

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ベリーズ近海に現れたオンデンザメ
Photo: Devanshi Kasana

世界最長寿のサメの一種かも

嵐が近づいていたこともあり、サメの安全を考慮して捕獲後はすぐにリリース。専門家らと意見を交わした結果、オンデンザメ科のサメであると推測。この発見についてはMarine Biologyで公開されています。

オンデンザメは、英名で”Sleeper Sharks”。動きがゆったり鈍いことからそう名付けられたのだとか。獲物が寝ている間に捕獲する習性があり、普段から省エネでおっとりしたタイプのようです。

おそらくもっとも有名なのはグリーンランドのニシオンデンザメで、その寿命は約400年と世界最長レベル。人気(ひとけ)のない地域に生息することから、これまでに人間が餌食となったことは報告されていません。逆にアイスランドの人たちの間では、珍味として親しまれているとか(ただし通常は毒があるので注意が必要)。

実は謎多きサメでもある

今回発見されたのは、そのサイズからおそらくニシオンデンザメかその雑種だと考えられています。これらの種は、基本的に北極の極寒の海に生息するはず。が、個体によっては長距離を移動するようで、ここ数年はカリブ海を含め熱帯にも生息していることが確認されています。今回のケースに関しては、これまでの研究と比べてかなり岸に近い場所で発見されたのだとか。

その周辺は珊瑚礁で覆われ、海底は2.9km近く続くため、どこか低温で快適に過ごせる場所があるのだと考えられます。オンデンザメに関しては、知られていないことの方が多く、調査で明らかになっているよりもっと広域に生息している可能性もあるようです。

今後、専門家はベリーズの深海魚の研究を続けるとのこと。またオンデンザメに遭遇したら、今度こそタグをつけて観察する意向を示しています。

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