お疲れ様でした。
え、そうなの?って思った人もいるかもしれませんが、ウェブブラウザInternet Explorerが6月15日をもって現役を引退しました。インターネットの一時代を築いた強大なブラウザでしたが、最後の方は後輩たちにおされまくり。ニュースをちょっと見逃していれば、IE終了を(使わないので)知らなかった人も少なくないかも。(日本は異常にIE率が高いと海外から心配されていますけど、公式サポート終了なので早く乗り換えしましょうね。これ急務ですよ。)
最近のIEからしたら、最近特に頼もしくなったEdgeの姿が眩しかったことでしょう。ただ、その輝きはかつてのIEにもあったのです。一時期は驚異のシェア率95%だったんですから。IEの27年をちょっと振り返ってみましょう。
OSとウェブブラウザのバンドル方式
IE 4がリリースされたのは1997年ですが、翌年のWIndows 98リリースでOSにデフォルトで搭載されているバンドルブラウザへ。「ウェブサーフィン」という、今ではこそばゆい言葉がさんざん使われるようになっていきます。
のちに、米国司法省から反トラスト法の疑いで調査がはいりましたが、OSとのバンドル作戦が大きく成功したのは確か。当時のライバルNetscapeをあっという間に蹴散らし、大きなシェアを獲得することになりました。
ダイナミックウェブ
IE 4はDHTML(Dynamic HTML)対応。HTMLとスタイルシート、JavaScriptをブラウザ内に組み込み、ウェブサイトというものを大きく成長させました。Webページの一部をJacaScriptで操作するDOM(Document Object Model)にも対応しました。
IEがあったから一般人もWebページを作った
IEは、CSS(Cascading Style Sheets)にいち早く対応したブラウザの1つでした。当時のアマチュアウェブコーダー、ウェブ趣味人にとって、CSSで苦戦したのはいまとなってはいい思い出のはず。自分で作ったCSSを使い回して、好きなバンドのファンページを作った人は少なくないはず。
iframeという存在
90年代後半から2000年前半にウェブサイト制作をしていた人にとって懐かしいのがiframe。IE 5で対応しました。
iframeタグ使用で、Webページの中にWebページを入れ込むことができ、メニュー画面やグラフィックでユニークなものがでてきました。この仕様を使い「このウェブサイト観覧にはIEが必要です」的なメッセージを出したあるある。
ブラウザ戦争のきっかけ
大きなシェアを持つ一方、使いにくさとユーザーからの不満も大きかったIE…。2000年代に入ると、周りでもIE以外のブラウザ(MacバンドルのSafariとか)を使う人がちらほら。
個人的には、IEへのイライラが募り、当時流行り始めていたGoogleのChromeへと乗り換えた思い出。IE 9がリリースされる頃には、すっかりChromeに落ち着いてました。
ツールバー
たまに実家に帰ってパソコンを開いてみると、圧倒的な存在感のツールバーに驚いたことも。便利そうなアイテムがインストールされまくりでカオスになって逆に不便。
ポップアップウィンドウ
これはIEだけの話じゃありませんが、ポップアップでまくり時代にIEを使っていた人が多かったことで、セットになっちゃってる思い出。どんどん開いてたなぁ。のちに、ポップアップウィンドウブロック仕様になりましたけどね。
セキュリティバグ
IEといえばセキュリティバグ。27年の間に数え切れないバグを抱えてきたIEですが、TechCrunchによれば、過去20年は毎月なんかしらのパッチを配布していたという…。