「デジタルネイティブな D2C に投資し、ブランドの成長を加速」:AKAのCEO、ジル・ラムジー氏

DIGIDAY

ジル・ラムジー氏はメイシーズ(Macy’s)、eBay、ウォルマート(Walmart)のeコマースでのすばらしい職歴を誇り、2020年にAKAブランズ(AKA Brands)のCEOに就任した。2018年に設立されたAKAはグルーバルなプラットフォームで、アセットライト事業モデルを通してブランドの収益性を高めながら、ブランドのサポートとスケーリングを支援している。現在、AKAブランズにはプリンセス・ポリー(Princess Polly)、カルチャー・キングス(Culture Kings)、ペタル・アンド・パップ(Petal and Pup)、ミニマル(Mnml)、レブドールズ(Rebdolls)という5つの独特なポートフォリオブランドがある。

「我々はデジタルネイティブなD2Cファッションブランドに投資し、集団として活用できる相乗効果を通じてブランドの成長を加速している」とラムジー氏はGlossyポッドキャストの最新エピソードで述べている。同社は2021年9月にIPOを行い、1億1000万ドル(約143億円)を調達した。同氏によると、これは「我々のストーリーを世界と共有する大きな機会だった」という。

ラムジー氏は次のように述べている。「ソーシャルメディアから誕生した、フロントエンドコンテンツを制作するのが得意なブランドたちの若い世代が存在する。そのようなブランドはエンドカスタマーにインスピレーションを与え共感を呼ぶコンテンツを制作する方法と、オーディエンスとつながるためにふさわしいファッションを見つける方法を知っている。若いブランドは自社だけで拡張するのに苦労するかもしれない。そのときがAKAの出番だ。ブランドの拡張とネットワーキングをサポートする」。

ラムジー氏は、戦略的な買収やデジタルにフォーカスした戦略などAKAブランズのユニークなビジネスモデルとパンデミックの間に経験した課題と変化についてGlossyに語ってくれた。
対談のハイライトをわかりやく編集して簡潔に紹介する。

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リアルタイムのデータ

「調達については、我が社にはいくつかの国々で調達しているサプライヤーの多様化したグループがある。迅速なデザイン・製造プロセスを持つサプライヤーから調達しているのは(競合他社との)共通点のひとつだ。我々は30〜45日以内にファッションを顧客に届けることができ、新しいファッションを次々にドロップしている。テストを行って顧客が気に入るものとそうではないものを学んでいる。9カ月前に注文して、1年の4分の3も事前に大量の在庫を確保するという従来の購入サイクルでは購入していない。

当社が行っているのはもっとリアルタイムな購入であり、そのおかげで顧客の好みを正確に把握し、顧客が好むスタイルを補充して大規模に購入するだけでもっと効率的に在庫管理ができるし、トレンドを顧客へいち早く届けられる。また、値下げ商品を多く扱わなくてすむので、収益性の観点からもずっと有利だ。また、環境への影響が少なく二酸化炭素排出量も少ないので、顧客から好ましいと思われていない可能性がある大量の在庫を生み出すことはない」。

オーセンティックな関係の構築

「マイクロインフルエンサーにフォーカスして、エンドカスタマーにアピールするマイクロインフルエンサーとの関係のネットワークを幅広く構築することで当社のブランドを成長させてきた。マイクロインフルエンサーの幅広いネットワークを持っていることの利点は、少数のメガインフルエンサーやセレブインフルエンサーと比較して、エンドカスタマーからはより信頼できると思われている点だ。

また、マイクロインフルエンサーの起用は費用も手頃だ。我々にはそのようなインフルエンサーのダイナミックな幅広いネットワークがあり、それは成長を続けている。1.7万を超えるパートナーシップがあり、週に1000のコラボレーションを行っている。インフルエンサーから獲得している顧客の数を正確に追跡できる。新しいネットワークをテストして生産性の低いネットワークを除外して、常に最適化している。今日、誰もがインフルエンサーなのだ。インフルエンサーの規模はどんどん小さくなっており、我々は大学生にも注力している。秋に大学生とのインフルエンサープログラムをローンチし、すぐに2万人を登録した。(フォロワー数の少ない)小規模なインフルエンサーに未来があると思う」。

ポートフォリオの成長

「当社モデルの大きな部分を占めているのは、グループに追加するために大きな可能性を秘めた新規ブランドを常に求めている点だ。最高のブランドを求めて世界中を探しており、社内のM&Aチームは見込みのあるブランドと常に話し合っている。牽引力と認知度が向上した現在、当社に対するインバウンドの関心は高まっており、当グループに参加したいというブランドからアプローチを受けている。我々の戦略は1年に1〜2のブランドを追加することだ。当社のグループとは違っていたり付加的な可能性のある小規模なブランドを求めている。たとえば、アスレジャーやパフォーマンスアスレチックブランド、持続可能性を前面に押し出したブランドやミッション主導のブランド、またはヨーロッパのような新規市場で我々が多様化できる可能性のあるブランドなど。パイプラインには素晴らしいブランドがいくつかある」。

[原文:AKA Brands CEO Jill Ramsey: ‘We shop the world for the best of the best’ fashion brands

REBECCA RUSSO(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)

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