2022年2月24日にロシアがウクライナへの侵攻を始めて以来、AppleやMicrosoftを筆頭に多くの企業がウクライナからの要請に応える形でロシア国内での製品販売やサービス提供を停止しています。これらの企業に続く形で、音楽ストリーミングサービスのSpotifyが現地時間の3月25日になってついにロシアでのサービスを停止することが明らかになりました。
Spotify is suspending its services in Russia – The Verge
https://www.theverge.com/2022/3/25/22996412/spotify-russia-suspending-services
ロシアがウクライナへ侵攻を始めて以来、Spotifyはロシアのオフィスを無期限に閉鎖し、ロシアの国営メディアであるロシア・トゥデイとスプートニクによるコンテンツをプラットフォーム上から削除するなどの対応を講じてきました。しかし、ロシア国内でSpotifyのサービス自体は提供され続けており、その間、Spotifyは何千件もの「ロシアのウクライナ侵攻」に関するコンテンツをレビューし、不正確なものについては削除などの対応を行ってきたそうです。
海外メディアのThe VergeがSpotifyに問い合わせたところ、同社の広報担当者は「Spotifyはロシアで信頼できる独立したニュースや情報を提供するために、同地域におけるサービスを運用し続けることが非常に重要であると引き続き信じています」と語っています。つまり、Spotifyがロシアでのサービス提供を続けてきた理由は、ロシア国民に国外からの信頼できる正しい情報を提供するためです。
しかし、「残念ながら、最近ロシアで制定された法律(フェイクニュース法)は、情報へのアクセスをさらに制限し、言論の自由を排斥し、特定の種類のニュースを犯罪化することで、Spotifyの従業員とリスナーの安全を危険にさらしています。我々の選択肢と現状を慎重に検討した結果、Spotifyのロシアでのサービスを完全に停止するという難しい判断に至りました」とも語っており、ロシアで新しく施行されたフェイクニュース法の影響でサービスを停止せざるを得ない状況に陥ったとしています。
なお、The Vergeにコメントを寄せたSpotifyの広報担当者によると、同社は2022年4月初旬までにロシア国内でのサービスを完全停止することとなる模様です。
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