2022年3月2日、ロシアからの侵攻を受けるウクライナのミハイロ・フェドロフ副首相が、ゲーム開発企業やeスポーツ関係者に向けてロシアおよびベラルーシに対する制裁措置を要請しました。これを受け、MicrosoftやEA、CD Projekt Redといった企業が続々とロシアでの製品販売およびサービス提供を停止しています。
Microsoft suspends new sales in Russia – Microsoft On the Issues
https://blogs.microsoft.com/on-the-issues/2022/03/04/microsoft-suspends-russia-sales-ukraine-conflict/
Microsoftは現地時間の2022年3月4日に自社ブログを更新し、ロシアでのMicrosoft製品およびサービスの新規販売をすべて停止したと発表しました。Microsoftは「アメリカ・欧州連合・イギリスの政府と緊密に連携し、政府の制裁決定に従い、ロシアでの事業の多くの側面を停止します」「政府による決定と協調して具体的な措置を講じる場合、ウクライナを支援する上で最も効果的な選択を取っていると信じており、ロシアによるウクライナ侵攻が続く場合は追加の措置を講じることも検討します」と記しています。
FIFAシリーズやApex Legendsのパブリッシャーとして知られるゲーム企業のEAも、「ロシアとベラルーシにおけるEAタイトルに関する最新情報」という声明を出し、同地域におけるゲームおよびコンテンツの販売を停止すると発表しました。
Update on Electronic Arts titles in Russia and Belarus
https://www.ea.com/en-gb/news/update-on-electronic-arts-titles-in-russia-and-belarus
EAも現地時間の2022年3月4日に声明を出し、ロシアからの侵攻を受けるウクライナを支援するための最新の取り組みとして、「紛争が続く間、ロシアとベラルーシでの仮想通貨バンドルを含むゲームおよびコンテンツの販売を停止することを決定しました」と発表。これにより、ロシアユーザーはEAの取り扱うゲームおよびコンテンツは、ゲーム内ストア・Origin・EAアプリでは購入することができなくなります。また、プラットフォームパートナーと協力し、ストアからタイトルを削除し、ロシアおよびベラルーシからEA関連のコンテンツを購入できなくしているとも記しているため、EAが直接運営するストア以外でもEAコンテンツの販売が停止される模様。
なお、EAの人気タイトルであるFIFAシリーズとNHL 22は、一足先にロシアチームを削除しています。
EAが人気サッカーゲーム「FIFA」シリーズからロシアのチームを削除、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて – GIGAZINE
さらに、サイバーパンク2077の開発元であるポーランドのゲームデベロッパーであるCD Projekt Redも、ロシアおよびベラルーシでの製品販売を停止したと発表しています。
CD Projekt Redは「隣国であるウクライナへのロシア軍の侵攻を踏まえ、CD Projektグループはロシアおよびベラルーシでのゲーム販売をすべて停止することを決定しました」と発表。CD Projekt Redはパートナー企業と協力し、ロシアおよびベラルーシでの同社タイトルのデジタル販売を停止し、CD Projektグループの製品およびGOG.com上で販売されるすべてのゲーム(パッケージ版)のロシアおよびベラルーシへの配送を停止するとしています。
なお、CD Projekt Redの投資家向けレポートによると、GOG.comの過去12カ月における売上のうち、ロシアとベラルーシのシェアはそれぞれ5.4%と3.7%になると推定されています。そのため、CD Projekt Redは少なくない額を手放すことに決めたということになります。
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