生活保護 窓口対応に問題あり – 猪野 亨

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盛岡市の不正受給問題です。未だにこのようなことがあることに驚きです。

盛岡市課長3人を背任容疑で書類送検へ 生活保護費の不適切な支給」(朝日新聞2022年2月12日)
「市は10日にあった市議会全員協議会で、過去の支給は不適切だったと謝罪。今回の問題に関して厚生労働省から、▽一時扶助はホテル代に充てられない▽基準を超える額の支給を市が判断するのは国の想定外――などと指摘されたと明らかにした。また、年2回以上実施すべき訪問調査を一度も行わず、県の指摘を避けるため、監査リストから夫婦世帯を外していたことも示された。」

 以前、北海道でも滝川市で事件となったものがありました。同じような事件ですが、盛岡市の場合には県都なのでなおさら驚きます。

生活保護と不正受給

 こうした不正受給を担当職員は見て見ぬふりをして、さらにはそうした不正を職場ぐるみで黙認しておきながら、個別の生活保護申請者に対しては極めて不適切な対応をすることが未だにあります。

 生活保護申請させない

 申請する側からするとさせてもらえなかったということになりますが、そうした相談はたびたびあります。

 その場合、担当者とお話をすることになるのですが、「なるほど、申請できないことは仕方ない」と思える場合はあまりありません。明らかに要件に合致しないということであれば申請自体をしないという選択肢はあり得るのですが、しかし、申請自体をさせないということが正当な場合はほぼありません。申請し、審査の結果、受給できなかったというのはそれはそれで仕方ありませんが、申請自体をさせないということを正当化するものはありません。


2018年5月27日撮影

 担当者と話すと決まって出てくるのが「申請させないとは言っていない」です。
 本人だけで申請に行った場合と明らかに対応が異なります。
 「そうであれば申請はさせてくれますね。」
 という流れで申請手続には入れます。

 中には、さらに「しかし、この場合は~」と続ける担当者もいますが、一言、「申請はできますよね」と言えば「はい」と担当者は言います。

 審査の結果、保護受給ができなかったという場合は私の経験ではありません。

 申請すれば保護が受けられる、だから申請させない

 こうした構図はまだ続いています。
 それでも以前よりは大分、改善されているとは思います。私が札幌に来たとき、白石区で起きた母親の餓死事件は本当に衝撃的でした。

 受給できて当然の人たちが生活保護の申請をさせない、あってはならないことです。

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