「NATO不拡大」要求を米国が拒否 – BBCニュース

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アントニー・ブリンケン米国務長官 | REUTERS

アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は26日、ウクライナ情勢をめぐってロシア側が出していた要求に対し、書面で回答したと明らかにした。ロシアは北大西洋条約機構(NATO)がこれ以上の東方拡大をしないことの法的保証を求めているが、これに応じない考えなどを盛り込んだという。文書は公開されていない。

ブリンケン氏は、ウクライナが主権と、NATOなどの安全保障同盟への参加を選択する権利をもつなどとする、アメリカの「基本原則」を明確に示したと述べた。

また、ロシアに譲歩はしなかったが、「ロシアがその進路を選択する場合のため、真剣な外交的道筋」を提案したと説明した。

一方で、アメリカはウクライナの防衛強化にも「等しく、焦点を置いて」行動していると警告した。

「どのように対応するかはロシアが決めることだ」

「いずれにせよ、我々は準備が整っている」

また、欧州の同盟国との間に溝や意見の相違はなかったと述べた。そして、NATOは独自の提案を用意しており、それは「我々の提案を完全に補強するものであり、その逆もまたしかりだ」とした。

「我々が秘密の協議の場を提供すれば、外交がうまくいく可能性が最も高くなる」

ブリンケン氏によると、アメリカは今週、対戦車ミサイル「ジャベリン」や弾薬数百トンなどの軍事「支援」物資をウクライナへ提供した。

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NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長も26日、NATOがロシアに書面で回答したとし、ロシアの懸念に耳を傾ける用意はある一方で、すべての国に自国の安全保障体制を選択する権利があると述べた。

これに先立ち、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、「私はずいぶん前に、彼(ストルテンベルグ氏)の発言に何の見解も示さなくなった」と議会で報道陣に述べた。

ロシアはNATOの軍事同盟の拡大や安全保障に関する懸念を文書で提示していた。その中には、ウクライナなどがNATOに加盟する可能性を排除するよう求める内容も含まれる。

ロシアはここ数週間、ウクライナ国境に大規模な部隊を集結させている。西側諸国はウクライナ侵攻に向けた動きだと見ているが、ロシアはこれを否定している。

ロシア、ウクライナ、フランス、ドイツの4カ国は26日、仏パリで高官級会合を開き、2014年から続く親ロシア派とウクライナ軍の紛争について、停戦合意の履行に対するコミットメントを再確認した。

仏大統領府が発表した声明によると、4カ国は「ほかの問題に関する相違は別として」停戦を支持していくことで一致した。

ロシアのドミトリー・コザク大統領府副長官は、パリでの8時間の会合は「単純なものではなかった」と述べた。

4カ国高官は2週間以内に独ベルリンで再び協議する予定。

(英語記事 US rejects Russian demand to bar Ukraine from Nato

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