つい先日、当サイトは東京チカラめしの「唐揚げ目玉焼き 8×8 定食」についてお伝えした。取材した佐藤記者は「最高に狂っている。だがそれがいい」と書いており、私も写真を見て納得。唐揚げ8個に目玉焼き8個はとても正気の沙汰とは思えないものであった。
でも、こういう悪魔的な組み合わせって不思議と食べたくなるもんだよなぁ〜。パワフルなことやってるなぁ〜と思っていたところ、記事を読む中でどうしても気になって仕方ないメニューがあった。ズバリ、餃子定食がそうだ。
・強気な価格設定
なぜ餃子定食が気になるのか。個人的に餃子好きということもあるが、それより何より理由は価格にある。なにせ……
6個入りの餃子定食が700円、12個入りのW餃子定食にしたら980円と結構強気な価格設定だったのだ。もちろん、餃子定食の値段は店によってピンキリであることは知ってる。大きさや個数、そして味によって変動するのも分かっちゃいるが……
「ぎょうざの満洲」の12個入り定食650円や……
ダンダダンの肉汁爆弾とも言える破壊力抜群の6個700円(ランチ価格)と比べたら、何かしら仕掛けがあるとしか思えない。満洲が破格だと言ったらそれまでだが、980円で餃子定食を出すにはそれなりに理由があるのではないだろうか。
例えば、焼き牛丼の存在に隠れて気づかれていないけどめちゃウマいとか。890円の「唐揚げ目玉焼き 8×8 定食(並)」よりも高いとなれば何かがあるはず!
・久々の東京チカラめし
一度気になったからには実際に食べてみるしかない。……ということで久しぶりも久しぶりに東京チカラめしへ行ってみた。10年くらい前であれば、都内をちょっと歩けばそこらへんにお店があっただけになんとなく寂しさを隠せない。
あぁ、券売機で案内してくれる女性の声が懐かしい……。この声は今も変わっていないんだなと1人感動しながら、W餃子定食のボタンを押して席についた。そして待つことしばし。実物が店員さんの「お待たせしました〜」の声とともにやってきた。
ほぅ……
なかなか普通である
メニュー写真で事前に概要は分かっちゃいたものの、実物はそのまんま。「ご飯・餃子・味噌汁」と気持ちいいくらいシンプルな餃子定食であった。
大きさとしては一口サイズといったところでまた普通。卓上には醤油、酢、ラー油とこれまた普通……とはいえ、その奇をてらわないところにこそ美味しさが隠されているのかもしれない。
・いざ実食
さてさて、それでは餃子とのファーストコンタクトといこうじゃないか。まずは餃子本来の味を確かめるため、何もつけずに1つ食べてみた。おっ、これはわりと肉汁系……!
と思わせといて個体差があって、肉汁が吹き出してくるものがあれば普通なタイプも混在していた。餃子本体としては皮厚めでモチッとしていて、THE餃子っていう表現がしっくりくる。
肝心の味は東京チカラめしらしくオラオラしているかと思いきや、意外にも控えめで素朴。てっきり焼き牛丼をアレンジした系の餡が入っていてパワーでゴリ押ししてくると予想していたが、優しい味付けで食べやすい餃子だ。
よく言えばスタンダードで安定感のある、逆にいえばスーパーの惣菜にありそうな味で卒ない。おそらく普通に食べる分には美味しくいただけることだろう。ただ……
少しばかり辛口評価をするならば、餃子専門店のものと比べたら劣るというのが素直な感想だ。餃子をしこたま食べている人……いわゆる餃子偏差値の高い人であれば、どこかしたら物足りなさを感じるかもしれない。
しかしながら、何もつけなくてウマかったのは高ポイント。濃い味でごまかしている餃子も数多く存在するなか、正面突破で餃子本来の味を引き出そうとしている気持ちが伝わってきたのは大きい。東京チカラめしで餃子というとピンとこないかもだが、気になる人は一度味わってみては?
・今回訪問した店舗の情報
店名 東京チカラめし 新宿西口1号店
住所 東京都新宿区西新宿1-15-3 オムニクスビル1F
時間 9:00~22:00
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.