東京都は10日、新型コロナ対策の換気を啓発する方法として年末の風物詩となっているベートーヴェンの第九「歓喜の歌」を起用した「換気の歌」を発表した。
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メロディは「第九」の名で親しまれるベートーヴェンの交響曲第9番(歓喜の歌)の一部。
「換気の歌」の動画では、都立国立高校コーラス部が歌い手を担い、
「コロナ対策に欠かせぬ換気
寒い冬こそ換気の季節
空気を入れ替えてコロナを追い出せ」
との歌詞とともに、窓を開けたり換気扇を回したりする映像で換気の大切さを呼びかけている。
共同通信社
小池百合子都知事は10日の定例会見で、都の新型コロナウイルスモニタリング会議で換気の重要性が指摘されているものの定期的に換気を行う意識が人々に定着していないと指摘。「それを強めるという意味で換気(歓喜)、第九を活用させていただいた」と起用の理由を説明した。
歌はWeb上のCMのほか、テレビコマーシャルなどでも放映される予定だという。
会見における小池都知事の「換気の歌」発表と関連質疑における発言全文は以下の通り。
小池知事:都民、企業のみなさまへのお願いでございますけれども、師走に入りまして何となくそわそわする季節でもございますが、一方で寒さも厳しくなってくると。空気が乾燥していると、感染症にとっては流行しやすい時期になっております。忙しさのあまりに感染防止対策の基本を忘れていないか確認をしてください。
特に(東京都の新型コロナウイルスモニタリング会議が行われた)昨日も各先生も何度もおっしゃっていましたけれども、重要なポイントは換気です。マスク、消毒、手洗い、色々基本的な動作ありますけれども、換気が大切ですよということを何度もおっしゃっていました。換気に的を当てた動画を作成をいたしましたので、ご覧いただきたいと思います。どうぞ。
「コロナ対策に欠かせぬ換気
寒い冬こそ換気の季節
空気を入れ替えてコロナを追い出せ」(16秒の動画)
第九の季節なんでね。ベートーヴェンの第九、歓喜の歌をちょっと文字を替えまして、都立国立高等学校のみなさんのコーラス。このような形でみなさんに換気を呼びかけるという動画にご協力をいただきました。東京動画とかWebのCM、テレビコマーシャルなどなど順次発信していきたいと思います。
寒さに負けずに小まめに窓を開けるとか、キッチンのレンジフードを使う、換気扇を回す、空気清浄機を動かす、色々あります。中小企業のみなさんには換気設備の導入の際に助成もありますので、こちらの方もご活用いただきたいと。感染しない、させないという、そのための行動を引き続きよろしくお願いをいたします。
(中略)
NHK)歓喜の歌で換気を喚起されるということでしたが改めて狙いと意義、今寒くて窓に手を伸ばしたくない時期ではあるんですが、そういった人たちにどうやって一歩踏み出してもらおうとお考えですか?
小池知事)この感染防止の対策として季節性もあるということから特に湿気が少なくて、そして寒くて、感染症にとってはいい季節なんだろうというふうに思います。ウイルスにとっては。だけどそこで換気を行うということは極めて重要だとこれまでも色々な試験、分析などでも出てきています。
寒いけれどもそこで例えば1時間に数分でも窓を開けましょうということをひとつの新しい生活の中に組み入れていただく。またお客さんを呼び込むときも、この店は換気をちゃんとしてますということが売りになるように、そういう意味でマインドセットというか、啓発という意味で国立高校のコーラス部の合唱部のみなさんに今回はご協力いただいたと。ぜひ換気は今の重要なテーマだと。みなさんにご理解いただいて、訴求力を高めて、そしてみなさんが「ああそうか」で終わらないで実行していただければと思っています。
この冬はオミクロン株が今後どうなるのかを含めて、経口薬と、それから3回目接種と去年とはだいぶ違いますけれども、それでも変わらないのは基本的な防止策。そこに換気というのはちょっとみなさんまだ定着していないので、それを強めるという意味で換気(歓喜)、第九を活用させていただいたということです。