吉村知事 10万円給付策を猛批判 – ABEMA TIMES

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橋下徹×吉村洋文 永田町に激おこSP »

 18歳以下の子どもがおり、定められた所得制限に該当する世帯に1人あたり10万円相当を給付する「子育て世代への給付金」。政府は貯蓄に回らないようにと、5万円の現金と5万円分のクーポンの2回に分けて給付する方針だが、この原案通りとなった場合、現金給付におよそ280億円、クーポン支給におよそ967億円、合わせて1247億円の事務費用がかかるとの試算が出ている。

 4日のABEMA『NewsBAR橋下』に大阪府知事の吉村洋文氏が生出演、橋下徹氏もTwitterで異論を唱えている、この給付金問題について語り合った。

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吉村:もう腹が立ってしょうがないです。現金10万円を配ったらいいじゃないか。そうすれば900億円の経費も必要ないわけで。全くわけが分からない。

それから、なんでこの政策をするのかという根本が見えないところにも腹が立つ。“これだけの経費がかかってしまうが、こういう目的なのでやらせてくれ”、というのならまだ分かる。もともと自民党は“経済的に厳しい世帯に配ろうよ”と言っていて、それに対して公明党は“子どもに10万円を配ろうよ”と言っていた。それを足した話みたいになってしまっている。“コロナで厳しくなった人に配るべきではないか”となったら、“じゃあ所得制限をつけようか”、そして“貯蓄に回ったらおかしいよね”となったら、“じゃあ半分クーポンするか”と。

皆さんが一生懸命に働いて納めた税金なのに、使いみちがコロコロ変わって、何だかバナナの叩き売りみたい。そしてクーポンにするために経費が1000億円。その分、現金10万円をあと100万人に配れるじゃないか。

橋下:貯蓄に回らないようにクーポンにするというのは、景気対策としてはありだと思うが、それならみんなに配らないとね。困窮者対策の住民税非課税世帯に10万円配る方も、確認のための経費で860億円ぐらいかかるらしいが、それほど事務作業が大変なんだったら、全員に現金で配った後で、年収が一定以上の世帯から、税金として10万円分を回収することもできる。そう言われたら、困っていない世帯の人は“申請しない”“いらない”となると思う。クーポンと事前に所得を確認するということだけで1700億円というのはとんでもない金額だ。それから、教育目的だけに使わせるというのも意味が分からない。

吉村:本当に、税金だという感覚が乏しい。例えば大阪市の場合、教育分野でバウチャークーポンというのをやっている。これは継続的に学習塾に通いにくい子の支援のために橋下さんが市長時代に始めたもので、その後の僕の時代や松井さんの時代を経て、どんどん広がっていった。もちろん経費はかかることだが、本当に教育目的というなら、継続的にやらないと。それが今回の政府の対策は1回きり。それならやっぱり早期に10万円を現金で支給してしまった方がいいのではないか。

橋下:これ、教育目的での5万円のクーポンって、本当に何なの?と思うよね。文房具を買わせるということなんだろうか。本当に笑っちゃうし、本当にずっこける。財務大臣も960億円くらいかかるのは当然だ、みたいなことを言っていたけど、賢い大人たちが集まって教育目的で5万円のクーポン、経費が960億円なんて、普通はやらないって。悲しくなってきた。

吉村:財務大臣も与党も言っているわけだから、これはもう既定路線で進んでいく。ただ、事務はどこがやるの?と言えば、自治体だ。この5万円のクーポンのために大変な事務作業が増えていく。ただ、今回は国が全部のお金を出すということなので、自治体としても金銭感覚がおかしくなってしまう可能性がある。つまり、これは誰にとってもプラスにならない政策だ。

橋下:日本の国会議員や官僚は、このレベルなのか。腹立たしいのを超えて、情けなくなっちゃった。こういうことをやっても選挙で落とされないと思っているからだろうが、政府・与党も、国民を完全に舐めきっていると思う。やっぱり強い野党がちゃんといて、バカなことをやれば政権交代させられてしまうという緊張感があれば、こんなことは絶対にやらない。

吉村:本当にそうだ。文通費の問題もそうだが、これをやっても自分たちの政治生命は大丈夫だから、という思いがどこかにあるんだと思う。僕らも“自公はおかしい”と言うが、対抗できる野党があるかと言えばない。政権がひっくり返るかもしれないという選択肢が国民にあれば、もっと緊張感が生まれると思う。僕ら日本維新の会も、そこを目指さないといけない。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)

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