早いものでもう12月、ふるさと納税はお済みだろうか? ふるさと納税の駆け込みとなるこの時期は、いろいろなポータルサイトで、さまざまなキャンペーンを実施していてお得に利用できるチャンス。そこでここでは、楽天市場にある「楽天ふるさと納税」を使ってお得に寄付する方法を紹介したい。
楽天市場では12月11日の1時59分まで楽天スーパーSALEを開催中だ。中でも注目したいのが、複数の店舗で買いまわるほどポイントの割合が増える「ショップ買いまわり」。楽天ふるさと納税の場合、各自治体がそれぞれお店という扱いになるので、複数の自治体に寄付すれば、それだけ多くポイントがもらえるというわけだ。あわせて年末大掃除の道具や来年のカレンダーなんかも楽天市場のお店で買えば、最大10店の買いまわりで10倍(通常1%+9%)のポイントが獲得できる。
さらに楽天カードを持っていれば、12月10日は「5と0のつく日」で楽天カードでの支払いでさらに+4%分のポイントが付く。つまり12月10日はふるさと納税をさらにお得に利用できるチャンスというわけだ。
ただし、ふるさと納税には控除の上限額があったり、楽天スーパーSALEの買い回りで得られるポイントも上限があったりと、注意点もあるので詳しく説明していきたい。
ふるさと納税はいくらまで使える? 控除上限額をシミュレーションしよう
まずふるさと納税で失敗しないために絶対に確認しておきたいのが、ふるさと納税の控除額の上限。
ふるさと納税の仕組みを簡単に説明したい。まず名前が“納税”となっているが、実際には寄付になる。納税者が好きな自治体に寄付した場合に、その分を本来払うべき納税額(住民税や所得税)から控除するという仕組みになる。
正確には寄付した額から2000円を引いた額が控除されるのだが、ここで注意すべきなのが「納税額から控除される」というところ。つまり、たくさん納税している人はたくさん控除される余地があるが、あまり納税していない人だと、控除できる額も少なくなるということになる。控除される上限を超えてふるさと納税を利用しても、それは単に普通の寄付ということになる。
ということで、まずは自分がふるさと納税で控除される上限を調べる必要がある。
ただ、これがかなり複雑で、納税額は単純に年収だけでなく、共働きか、扶養家族は何人いるか、扶養家族の年齢によっても変わってくる。さらに年末調整で記入したように、生命保険や地震保険の控除、住宅ローン控除など、ほかにも控除される要因があって、たとえ年収が同じでもふるさと納税の控除上限額は人によって変わってくる。
ということで、ややこしさ満点の控除上限額だが、各ポータルサイトなどで、年収や扶養家族の人数などから上限額を調べるシミュレーションを用意しているので、それらを活用するのがオススメだ。ただ、実際にやってみると、サイトによって記入する要素も出てくる結果も差がある。どれもあくまでシミュレーションなので、寄付はそれよりも少し控えめにしておいたほうが無難のようだ。
「ワンストップ特例制度」は自治体5つまで!! 12月前半の申し込みがオススメ
さて、控除の上限額のめどがわかったところで、次に忘れてはいけないのが、単にふるさと納税を申し込んだだけでは控除はされないということ。
ふるさと納税を行った場合は、確定申告で申告しなければいけない。e-taxなどで簡単になったとはいうものの、サラリーマンなど普段は年末調整しかしない人にとっては、慣れない確定申告はちょっと面倒くさいもの。そこで、書類を自治体に郵送するだけで確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」を利用するのをおすすめしたい。
楽天ふるさと納税を利用する場合、申し込み時に税金控除申請に必要な書類を選ぶメニューが出るので、ワンストップ特例を利用する旨を選択しておけば、寄付した自治体から、2週間程度で必要書類や封筒が送られてくる。あとはマイナンバーカードの写しといった本人確認書類を付けて送り返すだけで、確定申告は不要になる。
ただしワンストップ特例を利用するにはいくつか注意点がある。
まずワンストップ特例を利用できるのは給与所得者のみで自営業の人は対象にならない。また、寄付先は最大で5つの自治体までとなっていて、6つ以上の自治体でふるさと納税を行った場合は確定申告をする必要がある。
加えて、控除の上限額を超えて寄付した場合、ワンストップ特例を利用することはできるが、それだと、超過した分がすべて自己負担になってしまう。この場合も、ワンストップ特例ではなく確定申告をすれば、オーバーした部分についても一部基本控除として扱われる。
もう1つの注意点として、ワンストップ特例に必要な書類は、寄付先自治体に翌年1月10日までに必着で送る必要がある。前述のとおり必要な書類は自治体が送ってくれるが、多くの自治体が申し込みから2週間程度での発送としていて、12月の前半には申し込んでおかないと、年内に書類が届かず、1月10日の締め切りに間に合わなくなってしまう可能性がある(その場合は自分で書類を作成することも可能ではある)。
ということで、ワンストップ特例を利用するつもりであれば上限額を超えないようにしつつ、寄付先は5自治体以内に抑え、かつ12月前半にはふるさと納税を行うようにすることが大切と言える。
スーパーSALEの買い回りで最大ポイント10倍、ただし上限に注意
続いて楽天スーパーSALEのショップ買いまわりについて。
これはエントリーが必要なサービスで、1店舗での購入であれば、通常の1%のポイントのところが、2店舗買い回りで+1%の2倍に、3店舗買い回りでさらに+1%の3倍に……、という形で、最大10店舗でポイントが10倍になるというもの。例えばふるさと納税を5つの自治体で利用すれば、その時点で5%分のポイントが付くことになる。
さらに年末のお掃除道具や、来年のカレンダー、子供のクリスマスプレゼントなどもこの機会に買えば、ポイント10倍(通常1%+9%)もむずかしくないと思う。エントリーは事後でも可能で、すでに今回のスーパーSALE期間中に買い物をしている場合も、後からのエントリーで買い回りの対象にカウントされる。
ただし、注意すべき点が2つ。まず1店舗1000円以上(送料別・クーポン適用後)を購入しないと買い回りの1店舗にはカウントされない。さらにもう1つ忘れてはいけないのが、買い回りで得られるポイントの上限が7000ポイントだということ(通常ポイントは別)。
つまり10店舗で買い回りして、合計10万円を使ったら、ポイントは10%で1万ポイントになるかと思いきや、実際には通常分のポイント1%で得られる1000ポイント+買い回り7000ポイントの計8000ポイントになるということ。
この分岐点だが、10店舗買い回りだと買い回り分のポイントは9%なので、7万7777円を超えると7000ポイントの壁にあたる計算。これが9店舗だと8%なので8万7500円が分岐点、8店舗だと10万円、7店舗だと11万6666円、6店舗だと14万円、5店舗だと17万5000円という計算になる。
さらに楽天カードを持っているなら、「5と0のつく日」である12月10日にキャンペーンエントリーの上、楽天カードで支払いすることで、さらに+4%(ゴールドカードでは+6%)のポイントがゲットできる。ただし、こちらも付与されるポイントには上限があって、月間で3000ポイント(4%の場合で7万5000円利用相当)までとなります。
また、買いまわりで得られるポイントも、5と0のつく日のポイントも、どちらも期間限定ポイントになる。付与されるのは来年1月15日ごろで利用期限は2月末までだ(「5と0のつく日」のポイント付与は2月15日になる可能性もあります)。
とはいえ楽天ポイントは楽天ペイなどで街中でも利用できるので、期限を忘れなければ利用先に困ることは少ないだろう。ほかにも楽天トラベルを利用したり、楽天モバイルを申し込んだりでさらにポイントアップすることも可能なので、うまく活用していただければと思う。
時間差返礼品で冷凍庫があふれるのを防げ!!
自分の好きな自治体に寄付できるふるさと納税だが、やはり気になるのは返礼品だろう。
基本的には返礼品は寄付金額の3割以下、ということになっているが、食料品などでは、「訳あり品」などとして正規品よりもボリュームが増量されているものもある。また今年はコロナ禍によって消費が落ち込んだ生産者を支援するための「緊急支援品」として、通常よりも増量された返礼品も用意されているので、そうした返礼品を探してみるのもよいだろう。
ただし、容量ばかりを気にして選んでいると出て来るのが“冷凍庫あふれる問題”だ。同時期に大量のお肉や魚介類を頼んで冷凍庫に入りきらない失敗をしたことがあるのは筆者だけではないと思う。
楽天ふるさと納税だと納期についても記載されていることが多いので、必ずチェックしておこう。中には返礼品の送付時期を選択できるものや、人気の品だと今頼んでも来年5月などになってしまうものもある。また、あくまでこれは筆者の経験によるもので、絶対にそうと約束できるものではないが、申し込み時の備考欄に、発送時期を遅らせて欲しい旨、希望の発送時期を記入しておくと、自治体によっては対応してくれることもあるようだ。
ということで、楽しいふるさと納税を、ぜひ失敗することなく手軽に楽しんでいただければ幸いだ。