TikTok の新トレンド、「暗号を使った会話」にブランドは注目している:明言せずに何かについて語る方法

DIGIDAY

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TikTokのハッシュタグ、#iykyk(「知る人ぞ知る」の略)の再生回数は51億回、 #tellmewithouttellingmeの再生回数は14億回だ。そして、ユーザーが、特定の体験を詳しく説明せずに、また、関係者やブランドの名前に触れずに間接的に共有することは当たり前になっている。ようは、はっきりと言わないけれども何かについて語るということだ。

言わずに語るTikTokの会話トレンド

現在、ブランドたちはTikTokユーザーとつながるために、このトレンドを利用している。その例は、ジェンダーレスのファッションブランド、フレッシュ(Flesh)だ。今年のはじめ、新コレクションを宣伝するためにカラフルなチュールドレス姿で戯れるモデルの動画の投稿で、「明言することなく、ファッション業界で働いていることを伝える」というキャプションを使った。バルマン(Balmain)は、5月に、2021年春の水着ラインのマーケティングとしてモデルがプールを歩いている動画に、「場所を明言せずに、行きたい場所について語る」というキャプションをつけた。この投稿は6万5500回(8月3日現在)再生された。

広告色を全面に出さないマーケティングがバズる

知識が豊富なZ世代は狙いすぎた広告は相手にしないため、企業はマーケティング色を控えめにするよう努めている。インディー小売業者のミッドメイブティック(Mid May Boutique)は、5月、「お金持ちの母親」のようなスタイルを中心にしたアスレジャーの品揃えを宣伝するTikTokを投稿した。これは口コミで広まり、11万6000回再生され、2500件以上の購入につながり、特集されたスタイルは完売した。同ブランドの巧みなマーケティングには、「これがマーケティング関連になるとは」「これまでで最高のプロモかもしれない」などのコメントが寄せられた。

ユセフ・ハスウェ氏は、ユニリーバや写真アプリVSCOを顧客に持つZ世代エージェンシー、JUVコンサルティングのソーシャルメディアスペシャリストだ。彼は、「#adやスポンサーのある投稿だとわかったら、すぐにシラけられてスワイプされる」と言う。そのため、ブランドたちはコンテンツを最優先して製品の売り込みは控えめにして、スルーされないような広告をつくることを努めている。

TikTokが重視する信頼性とリアリティ

TikTokのあるスポークスパーソンは、同社のビジネスブログ投稿でこの意見に同調している。「広告ではなく、TikTokを投稿するように。ブランドには、コミュニティと同じようにエンゲージメントして制作してほしいと思う。広告とコンテンツが混じり合うTikTokでは、信頼性とリアリティが優先される」。

ロンドン拠点のパーソナルブランディングエージェンシー、WOAWのCEOであるジョー・バインダー氏は、ブランドたちはTikTokユーザーとの真の絆を優先すべきだと強調する。「人に製品を売るチャンスを手にする前に、相手を理解して関心を持ってもらわなければならない」。

ブランドコミュニケーションエグゼクティブのエイミー・ペイジ氏は、TikTokコンテンツの大部分には付加価値があり、消費者は見ているコンテンツから常に得るものがあると述べている。ペイジ氏いわく、TikTokに投稿されたものを購入した場合、消費者は「衝動買いではなく、妥当な購入だと感じる」。

間違った綴りや絵文字を暗号に

シャドウ禁止と政府の検閲法により、Z世代のTikTokユーザーはメンタルヘルス、政治、暴行などのトピックに関する発言を非常に警戒するようになっている。検閲を避けて、絵文字をクリエイティブな方法で使ったり、「abuse(虐待・暴言)」を「@ßüsé」として、物議を醸す単語をわざと間違って綴ったりする。言葉やトピックについて慎重になることは、ブランドのマーケティングによるものを含め、オンラインでの会話に新しい方法を生み出すことになった。

ハスウェ氏は、重要な会話のためにはこのような新しい手段が必要だと言う。「誰もが同時に同じニュースを受け取っているから、TikTokには信頼がある。皆がこれを理解しているので、暗号で会話しても通じる」。

ハスウェ氏によると、ブランドとそのオーディエンスに合っていれば、ブランドはTikTokでの隠れたマーケティングを実行することができるという。「ブランドは風変わりで面白くなければならない。そして、Z世代コミュニティの基準からはずれていない方法で、Z世代とやりとりするべきだ」。

Z世代へのマーケティングの可能性

TikTokのマーケティングは重大な可能性を秘めている。アプリのダウンロード数は7億3800万回、2021年1月の時点で世界中の広告収入から1億7700万ドル(約196億円)の収益を上げている。デジタルエクスペリエンスプラットフォームのWPエンジン(WP Engine)による2021年3月のレポートによると、Z世代は世界で1500億ドル(約17兆円)の購買力を示しており、今後も消費者市場に影響を与えていくということだ。

[原文:Despite TikTokers talking in code, brands are getting in on the conversation

CAMAY ABRAHAM (翻訳:ぬえよしこ、編集:小玉明依)

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