ムービーから一部を切り取って他のムービーに重ねるクロマキー合成を行う際は、グリーンバックなどの単色の背景を用意する必要があり、準備が面倒です。ウェブアプリ「Runway」を使えば、通常の背景で撮影したムービーから数クリックで自動的に対象物を切り取って合成ムービーを作成できるとのことなので、実際に使ってみました。
Runway | CREATE IMPOSSIBLE VIDEO
https://runwayml.com/
Runwayを使うには、公式サイトの「TRY RUNWAY FOR FREE」をクリックします。なお、Runwayの一部機能はGoogle Chromeにしか対応していないので、今回はGoogle Chromeを使っています。
「TRY RUNWAY FOR FREE」をクリックすると、Runwayのアカウントの作成画面に移動します。今回はGoogleアカウントを利用するので「Sing up with Google」をクリック。
Googleアカウントのメールアドレスを入力して「次へ」をクリックします。
パスワードを入力して「次へ」をクリック。
すると、Runwayのトップ画面が表示されます。画面左側には各機能へのリンク、右側には作成したプロジェクト一覧が表示されています。今回は新たなプロジェクトを作成したいので画面右上の「New Project」をクリックします。
すると、ムービーの編集画面が表示されます。編集画面左側にはムービーに素材一覧、中央にはプレビュー、左側には作成するムービーのフォーマットや解像度を指定するエリア、下側にはタイムラインが配置されています。任意のムービーを素材一覧に追加するには、画面右上の赤枠のアイコンをクリックします。
ファイル選択画面が表示されたら、追加したいムービーを選択して「開く」をクリック。
選択したムービーが素材一覧に追加されたら、画面下部のタイムラインにドラッグ&ドロップして、対象物を切り抜くために画面左側の「Green Screen」をクリックします。
切り抜き画面はこんな感じ。この画面では、残したい対象物と削除したい背景を指定します。まず、残したい対象物を選択するべく「Include」をクリックしてから対象物の一部をクリックすると……
対象物が自動的に認識されて緑色に塗りつぶされました。まだ足の部分が塗りつぶされていないので、足の部分もクリックします。
すると、足の部分も塗りつぶされました。対象物の塗りつぶしが完了したら、「Preview」をクリックします。
しばらく待つと、ムービー内の対象物がトラッキングされて、自動的に緑色に塗りつぶされました。
削除したい背景部分も塗りつぶされた場合は、「Exclude」をクリックしてから削除したい部分をクリックして緑色の塗りつぶしを解除します。
対象物と背景の境界が分かりにくい場合は、プレビュー画面の下に配置されたトグルスイッチを「Background」に切り替えると、背景部分が黒色に変化して境界が分かりやすくなります。
また、「Feather Mask」をクリックすることで、境界部分をぼかすことも可能です。
切り抜き作業が完了したら、画面右上の「Save Mask」をクリック。
すると、切り抜きが適用された状態でムービー編集画面に戻ります。次に、背景として使いたいムービーをタイムラインにドラッグ&ドロップします。
ドラッグ&ドロップしたムービーは、元から存在していたムービーの後ろに配置されます。今回は背景として利用したいので、切り抜き作業を施したムービーの下にドラッグ&ドロップして移動させます。
すると、ドラッグ&ドロップしたムービーが背景として表示されました。
プレビュー画面に表示されたムービーは、マウスでドラッグして位置を調整することが可能です。
今回は切り抜き作業を施したムービーを2つ重ねて位置を調整して、分身したようなムービーを作成してみました。
ムービーの編集が完了したら、ムービーを保存するために画面右上の「Export」をクリックして名前を入力し、「Export Video」をクリックします。なお、無料会員の場合は出力解像度は640×360ピクセルに固定されています。
しばらく待つと「Assets」画面に作成したムービーが出力されるので、赤枠の「…」ボタンをクリックしてから「Download」をクリックするとムービーをダウンロードできます。
今回作成したムービーはこんな感じ。グリーンバックなどを用意せずとも、数クリックで対象物を切り抜いて合成ムービーを作成できました。
ムービー編集ウェブアプリ「Runway」で作成した合成映像はこんな感じ – YouTube
[embedded content]
Runwayでは、切り抜き作業を施したムービーの背景色を指定して素材として出力する機能も用意されています。まず、トップ画面から画面左側の「Green Screen」をクリック。
すると、切り抜き画面が開くので、先ほどと同様の作業を行い、対象物と背景を指定します。
作業が完了したら、画面右上の「Export」をクリックして名前を付け、背景色や背景画像を指定した後、音声を含めるか否かを選択して「Export Video」をクリックします。
指定した背景を適用した状態で素材が出力されるので、「…」マークをクリックして「Download」をクリックすれば、作成した素材をダウンロードできます。
出力した素材はこんな感じ。後は、好みのムービー編集アプリで合成素材として使えます。
ムービー編集ウェブアプリ「Runway」で作成した合成素材はこんな感じ – YouTube
[embedded content]
なお、Runwayの無料会員は「Green Screen作成した素材を、背景を透過した状態で出力する機能」や「素材や作成為たムービーの出力解像度を指定する機能」が制限されています。月間35ドル(約3800円)の有料プランを契約すると、機能制限が解除され、出力解像度を最大4Kまでの範囲で選択したり、新機能を一足早く試したりすることができます。
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