関東民なら、ほぼ全ての世代がCMを見てそうな「スパ・リゾートハワイアンズ(旧 常磐ハワイアンセンター)」。私も幼稚園児の頃に、旧名称時のTVCMを見た記憶がある。
当時は「常磐」という言葉が分からなかったので、「どっかにあるプール」みたいな認識だった。いつしか名称から地名が消え、相変わらずCMでは見るが行くことは無く、場所すら把握しないままアラフォーに。まあ常磐だし、茨城とか福島とかだろ?
私にとって、もはやハワイアンズは名前だけ知ってる正体不明な場所リストの最古参だ。しかし私は終身ソロを運命づけられた陰キャ。プールなど一生無縁……と思っていたら、急遽行く機会が。
・グランピング
なんでも、2022年7月1日からグランピング施設がリニューアルオープンされるのだという。それに伴いプレスツアーが催されたのだ。
待てよ、ハワイアンズってプールじゃないのか? 趣旨替えしたのかな? と思ったら、ハワイアンズはゴルフコースも運営しており、その敷地内で2021年の7月から「Mauna Village」というグランピング施設をオープンしていたもよう。
ヒュー、手広くやってんだな! というようなことを考えながら、東京からバスで揺られる事しばし。「もうすぐ着きます」との案内で窓の外を見ると。
ゴルフコースの看板の下に、増設した感ある「Mauna Village」の文字が。
そのまま奥に進むと、ほどなく白いテントが並んだそれっぽいエリアが。おぉ、なんだか本格的な感じがするぞ。見渡す限りの芝生と木。そして村っぽさのあるテント群。
これ等がリニューアルに伴い、新しくオープンしたエリアだという。実はこの写真より背後にも、リニューアル前から設置されていたテントとキャビンが合計8つある。まずは1年間実験的にやってみて、手ごたえを感じての今回のエリア拡張という感じだそう。
実際にかなり好評なようで、予約用のページを見ると1ヵ月ほど先までかなりの割合で予約済みとなっている。超インドア派なので知らなかったが、グランピングの人気やべぇんだな……!
お値段は時季とテントのタイプによって変わるが、1泊2食・ハワイアンズの入場券2日分付きで、おおむね1名あたり2万円程度から。
・ホテルの部屋と同じような快適さ
それでは設備を見ていこう。テントと言っても個人で設置できるようなサイズのものではない。
モンゴルのゲルを近代化したみたいな感じと言えばいいだろうか。サイズや形状は複数あるが、例えばベッドが4つあるタイプや
キッズ向けに、緩めで高さも低いボルダリング設備と滑り台が設置されたタイプも。
内部はもちろんエアコン完備だ! この日は晴天で、気温も余裕の30度越えな猛暑日だったが、テント内の涼しさはパーフェクトだった。この感じなら、1年を通して滞在時の室温を心配する必要は無さそう。
私が宿泊したのは、最もゴルフコースに近いテントのうちの一つで、ベッドが2つあるタイプのもの。
個人的に宿泊施設ではコンセントの数を重視するタイプなのだが、テントにもかかわらずソケットの空きが豊富で快適だった。
スマホやタブレットの他にも撮影機材等で、恐らく一般の宿泊客よりも電子機器を多めに持ち込んでいたと思うが、不満無く全て充電することができたぞ!
・ドライヤーはナノケア
シャワーやトイレは専用の建物がエリア内に設置されているので、そちらを使う感じ。お風呂を希望の場合はハワイアンズのスパか、ゴルフのクラブハウス内の大浴場だ。
今回はシャワーだけ紹介するぞ! こちらは夜中でも使用可能で、もちろん男女別。個室仕様となっており、脱衣所を兼ねるスペースもある。
タオル類はテントに用意されているし、ボディソープやシャンプー等もシャワールーム内においてあるぞ!
ドライヤーは、主に髪の長い女性などが宿泊施設で最も重視する要素のうちの一つだろう。クソなドライヤーだと帰りたくなるものな。
ここはPanasonicのナノケアだった。良いチョイスだ。まあ、おっさんの私は入れないので女性用のシャワールームは未確認なのだが、たぶん同じものだろう。
・BBQ
次に気になるのが食事だ。ここでは自分でBBQをやるというスタイル。ベッドのあるテントの真横に併設されている、半屋外的な感じで側面を広く開けられるタイプのテントで焼くのだ。
アメリカ人の家にありそうなデカいBBQグリルと、ゴミ箱が設置されている。
食材自体はクーラーボックスに入れられて人数分が渡される仕様。メニューの詳細については公式HPを見て頂きたいが……
BBQの様子はこんな感じ。ちなみに私のBBQ経験値は、完全なるゼロ。ナードなインドア系陰キャだし、やったことないですね。
とりあえずファイヤーすればいい感じかな?
そうそう、ここは果てしなく広がる芝生とコースを仕切る木々がイイ感じで眺めが良好なのだが、特に夕暮れは見事。BBQしてるのを忘れて見入ってしまったぜ!
その結果として、肉がちょっとばかり炭化が進んでしまったけどな! 皆さんは夕焼けに見とれて肉を放置しすぎないよう気を付けて頂きたい。けっこう良い肉なので。
あ、ちなみに綺麗に盛られた状態の食材はこんな感じです。ドリンクやアルコール類は、エリア内の建物で買えます。ドンペリもあります。
・フラダンスのショーは見た方が良い
おおむねグランピングについてはこんなものだろうか。ここからは、グランピング時の過ごし方について触れていこう。宿泊客は何をして過ごすのか?
スタッフの方によると、のんびりとテントで過ごすか、ハワイアンズにてプールで泳いだり、ショーを見るなどして過ごすらしい。
ショーについては、私も見る機会を頂けるという。と言っても、フラダンスだかやるんじゃないの? イメージ的にゆらゆらと体を揺らす感じのヤツでさ。いや、見たこと無いんだけど。でも別に興味も無いんだよなぁ。それよりテントでソシャゲを……
と、本音は全く乗り気じゃなかったのだが、見て大正解だった。むしろ、見ないと損まである。
ショーは昼と夜の2回。私は両方を拝見させて頂いが、特に夜が内容もボリュームも豪華だと感じた。昼のクオリティも素晴らしいのだが、夜の方が屋内が暗くなるため、照明や炎による演出が映えるというのもある。
今回は夜のショーを紹介しよう。まず開幕早々に程よくマッチョな半裸のお兄さんたちが、炎をまとった棒のようなものを持って登場。
炎を荒々しく振り回しはじめるお兄さんたち。
熱くないんですかそれ。いや、熱いですよね? 客席も熱いですもん。次第にハゲしさを増し、加速していくお兄さんたち。
オイオイ、いよいよやべぇぞ……! お兄さん、いや、アニキたち、マジで炎さばきも体幹も半端ねぇ!!
ファッ!?
アニキィィィイイイイイイ!!
……
……
……
と、こんな感じで炎の嵐で会場のボルテージを極限まで高めた後、アニキたちはクールに去って行った。
そして今度は涼しげなお姉さんたちによるダンスにシフト。思っていたよりダンスの内容や曲調の緩急が工夫されており、非常にクオリティが高い。
まったく詳しくないので違っているかもしれないが、動作自体にそれぞれ何か意味があるような、言語的なものを感じた。その辺に知識があれば、きっともっと楽しめるのだろう。
分からなくとも外国語のオペラを見ている時のような、理解を超えて没頭させる魅力があって面白い。
それにBGMもいいのだ。やけにライブ感があるぞ? 録音だと思うが、DJでもいるのか……と思ったら、生演奏&生歌だった。豪華すぎんだろ!
「エテネタヒチアンズ」という専属のバンドだそう。アニキたちやお姉さん方に気を取られがちだが、彼らの技量も相当なものだ。思わず見入ってしまった。あ、視線に気づかれたかな?
・夏休みとかどう?
という感じで、リニューアルオープンしたグランピング施設「Mauna Village」のレビューがメインなはずだったが、ハワイアンズそのものの底力も相当なもので、すっかり楽しんでしまった。
福島県の湯本が最寄りの駅だが、東京、新宿、神奈川、千葉からは宿泊者なら無料の送迎バスを利用できるというから強い。
なるほどね、福島にあるのに、昔から関東でCMやってるのはそういうことか。カップルとかファミリー連れの方、夏休み辺りにどうでしょう?