Googleマップで自分の位置を測位するには端末のGPS機能か、あるいはWi-Fi接続が必要になります。GPS機能は端末がオフラインでも測位できますが、Wi-Fiに接続するとより詳細な測位が可能になります。一方で、アプリをオンラインにすることにプライバシー上の懸念を抱き、アプリのWi-Fi接続を認めないというユーザーもおり、GoogleマップでもWi-Fi接続を拒否することは可能。しかし、Wi-Fi接続しなければGoogleマップが使えないと誤解させるような仕様になっているのは問題だと、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsで指摘されています。
Google Maps now requires WiFi scanning to use navigation | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=30167865
Hacker Newsユーザーであるbbarnett氏は、長い間自動車やバイクのナビにGoogleマップを使ってきたそうですが、Googleマップを使う時はGPSを使った位置情報の追跡のみで、Wi-Fiは使っていなかったとのこと。
Googleマップで自分の位置に注目したい場合、矢印アイコンをタップして追跡します。この時、「続行するにはデバイスの位置情報をオンにしてください」と、Wi-FiやBluetoothの使用をオンにするように促すメッセージが表示されますが、「もちろんGPSの位置情報自体は元から許可しています。GoogleはWi-FiやBluetooth、携帯電話のトラッキングデータを欲しがっているのです」とbbarnett氏。
もちろんWi-FiやBluetoothの使用許可を認めなくても、GPSさえ使えればGoogleマップを使うことができます。しかし、まるでWi-FiやBluetoothを使わなければGoogleマップを使うことができないという印象を与えるのは、狡猾(こうかつ)なダークパターンであり、侮辱的で不条理だとbbarnett氏は述べています。
bbarnett氏によると、Googleマップのさらなるアップデートで、位置情報の追跡を完全に許可しなければ、Googleマップでのナビゲーションができなくなったとのこと。そのため、長年使ってきたGoogleマップの使用をやめ、オフラインマップアプリの「Organic Maps」に切り替えたそうです。
bbarnett氏の投稿に対して、「ユーザーが重要でないデータ共有に同意しない場合にサービスを拒否することはEUで違法であり、Google Playのデベロッパー契約にも違反します。Wi-FiスキャンはGoogleマップアプリを利用するために必須ではありません。Googleが法律に従うならば、ユーザーがデータの共有に同意しない場合、トラフィック予測などのサービスを利用不可にするなど、サービスを適切に低下させることでしょう」という意見が寄せられています。
しかし、一方で「高層ビルや電線が多い都市内ではGPSの精度は非常に低いので、実質的にWi-Fi接続は必須といえます」という声もあります。特に車のナビにGoogleマップを使う場合は一定以上の精度が必要になるのでGPSだと機能しないため、Wi-Fiを使わないと意味がないとも指摘されています。
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