「千早ぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」言わずと知れた、在原業平の歌だ。竜田川は奈良県の斑鳩町竜田を流れる川で、紅葉の名所として知られる。
みんな大好き “竜田揚げ” の名は、この歌から来ているのではないか……なんて話もあるが、詳しくは各々で調べてくれ。今回はモスバーガーにて2022年1月27日より販売開始した『とり竜田バーガー』を紹介したい。
・気になるレモンの存在
『とり竜田バーガー(税込390円)』は、国産鶏むね肉を使用。国産ゆず果汁や長ネギなどをあわせた、しょう油ベースのタレをトッピングしたバーガーだ。国産にこだわるモス、良いよね。
運ばれてきた商品を見ると、キャベツたっぷりでアツアツのとり竜田がめっちゃ美味しそう……なのだが、ちょい待て。そんなことよりも気になってならないのが、脇に添えられているレモンの存在だ。
添えられているというか、記者が手にした商品では思い切りタレにダイブしていたが、どうやって口に入れるべきなのだろう。考えられる方法は、以下のふたつ。
そのままキャベツや、とり竜田と一緒にかぶりつくか。はたまた取り出して絞って果汁を具材にかけるか、だ。
・店員さんに聞いてみた
こういった疑問は、作ってらっしゃる方に確認するのが手っ取り早く正確だ。そそくさと店員さんに質問をしに行くと、フフフと笑いながらも親切に応えてくださった。
曰く「ギュッと絞ってかけてください」とのこと。よし、相分かった! さっそく席に戻り、レモンをタレから救出してギュッと絞る。
軽く手をふいてバーガーにかぶりつくと、ジュワっとした竜田がウマい。そしてなにより、レモンが良い働きをしているのだ。フレッシュなレモンだからこその、爽やかさと酸味。
揚げ物にはやはり、レモンがないと始まらないぜと改めて思える美味しさだ。しかもレモン果汁が残っている限り、何度でも追いレモンができるところも嬉しい。
なんなら、セットのポテトなどにかけることまでできる優れものだ。レモンの切り身、めちゃめちゃ使えますやん。惜しむらくは絞った後の、置き所がないこと。
あらかじめ小皿にでも別添えしてくれていたら、より便利だなと思うがそれは贅沢(ぜいたく)というものだろう。とにもかくにも『とり竜田バーガー』のレモンは絞るだけ。絞れば一気に旨味アップ!
このことだけ覚えておけば『とり竜田バーガー』の美味しさを、余すところなく感じられることを保証しよう。販売期間は限られていて、3月下旬までとのことだぞ。