「ミルキーはママの味」でおなじみ不二家が、店舗限定でどら焼きを販売していることをご存じだろうか。いくつか種類があるのだが、中には『みるきぃどらやき』という聞くからに美味しそうなものも売っている。
運良く手に入れることができたため、記者も食べてみたのだが、なるほど不二家ならではの商品だった。未だかつてない、不二家だからこそできるとも言えよう。詳しくは以下をご覧いただきたい。
・京都と福岡でのみ購入可能
記者が子どものころは不二家の路面店が巷(ちまた)にあふれていたように、ぼんやりと記憶している。同級生の誕生日会で、不二家のケーキが登場することもめずらしくはなかった。
そんな昔を思い出しながら、懐かしい気持ちで『みるきぃどらやき(税込260円)』を購入。上記した通り現段階(2021年11月)では販売している店舗が限られており、ジェイアール京都伊勢丹と岩田屋本店(福岡)のみのため要注意だ。
1個だけでも販売してもらえるか尋ねると「大丈夫ですよー」と店員さんが、明るく対応してくださった。ありがたい。食べ歩きすることもできそうな袋に、その場でサッと入れてくれる。賞味期限は約1日のようだ。
さて。この『みるきぃどらやき』は断面を見なければ、どら焼きであることに気付けないであろうほどに真っ白。トップには不二家の象徴、ペコちゃんが刻印されている。
触った感じは、肉まんの皮に近いだろうか。どら焼きっぽさをあまり感じさせないところは、さすが西洋菓子販売を生業とする不二家だ。これは中身がとても気になるところ。持ち帰り、いざ実食だ。
・不二家ならではの味
手のひらに収まるくらいの、程良い大きさな『みるきぃどらやき』。皮をめくると……一面にクリームが! めちゃめちゃケーキっぽい!! 手にちょびっとついてしまったクリームをなめると、不二家の味だ。
練乳のようでそれだけでない、柔らかい甘み。ふとまた、同級生の誕生日会の思い出が頭をよぎる。なんだろう、この落ち着く風味は。すでに満足してしまった感があるが、食べ進めていくとしよう。
包丁で半分に切ると、中からあんこと刻んだ栗が登場だ。和風だな! ようやくどら焼きっぽくなって来たところで、いただきます。なるほどなるほど……不二家の味だな!
いや、何度も繰り返して申し訳ないが不二家っぽい味と言うのが一番相応しい。所謂(いわゆる)ママの味だ。皮は触った時の感覚通りで、食べても肉まんの皮ような歯ざわりと甘み。
もちろんクリームと、あんこと栗の相性も悪いはずがない。すべて程良いバランスで、ウマいこと仕上がっている。しかしやはり、クリームの主張が強い。そして、そこが良い。
不二家ならではのクリームによって、不二家ならではのどら焼きが完成している。全面からあふれ出る、不二家ブランド。唯一無二を感じるあたり、さすがである。
『みるきぃどらやき』は、不二家による不二家好きのための不二家商品であることが判明した次第。不二家を愛してやまない人も、普段と違うどら焼きを探し求めている人も、チャンスがあれば入手して損はないことを保証するぞ。