昔からボールペンで絵を描くのが好きだった。日常生活の中でもお世話になる機会が多いし、快適にお絵かきを楽しめるからだ。
唯一難点を上げるとすれば、インクがすぐになくなってしまうことだろうか。
黒く塗りつぶしたり細かい模様を描きこんだりしていると、あっという間にインクの残量が減っていく。過去には1枚の絵を描くのに4~5本のボールペンを消費して、あまりのスピードに驚いたこともある。
1本のペン軸に入るインクの量は決まっているし、仕方ないよな~と思っていたのだが……なんと先日、その常識を覆すペンが発売されたそうだ。
なんでも、従来のボールペンの約5倍もの距離を筆記することができるんだとか。
え、本当にそんなに長持ちするんですか……? さっそく確かめてみることにした!
・TANK
そのペンの名前は「TANK(タンク)」という。サンスター文具から2022年11月下旬に税込165円で発売された。
通常のボールペンでは持ち手となる軸の中にインクの入った棒があるけれど、TANKは軸に直接インクが入っているそう。
なるほど、たしかにインクの棒も持ち手の軸も形はそんなに変わらないもんな。空いていたスペースをインクでいっぱいに満たせるから、筆記距離を伸ばせるということか……発想の勝利である。
理屈は分かったけれど、実際に描いてみないことには本当に長持ちするのかどうか分からない。そこで八つ切の画用紙いっぱいに絵を描き、どのくらいインクが減るのか確かめてみることにした。
スタート前のインクの量はこんな感じ。ペン本体の8割くらいにインクが入っているといったところだろうか。さっそく線を引いてみると……
おぉ~、めちゃくちゃ描き心地がいい! 中に入っているのはゲルインクで、とっても滑らかな線を引くことができる。発色もよく、ペンを置いたところにはっきりとインクが乗ってくれる。
ペン先は0.5mmという細さのため、細かい模様でもしっかり描きこむことができるぞ。
乾きやすさも抜群で、うっかり描いたばかりのところに手を置いてしまってもインクがこすれることはなかった。こういう細かい絵だと、少しの汚れが命取りになるので助かる。
そんなこんなで……
ひたすら画面を埋め続け……
完成した絵がこちら!
我ながらかなり密度の高い絵が描けたな~! 達成感もひとしおである。
金魚や泡をたくさん描くだけでなく、背景に様々な模様を描くことでかなり手数を増やした。
いくら筆記距離が5倍とはいえ、真っ黒に塗りつぶした部分も多いしそれなりにインクも減っているんじゃないだろうか。さっそく確認してみると……
全然余裕……だとっ……!?
なんと、これだけ描きこんだというのに8割くらいあったインクが6割くらいに減っただけでまだまだ余力を残していたTANK。
嘘だろ、せめて半分くらいは消費できたと思ってたのに……さすがは大容量のボールペンである。完全敗北だった。
・名は体を表すペン
ちなみにTANKのカラーバリエーションは、ブラック・レッド・ブルー・グリーン・ピンク・オレンジの6色。
幅広い色がそろっているので、文字を書く以外にも本記事のように絵を描いたり、大事なところに線を引いたりなど様々な使い方をすることができる。
その名の通り、たっぷりのインクを備えているペン「TANK」。
手元に置いておけば、大事なときにインクがなくなるというストレスから解放してくれる頼もしい味方になってくれること間違いなしだ。仕事や勉強のお供に是非いかがだろうか。