ハッカーよりも致命的かも。
日本時間2024年7月8日の月曜日に、「Internet Archive」が保存しているウェブサイトを閲覧できるサービス「Wayback Machine」がダウン。archive.orgへのアクセスも一時、不安定になりました。
原因は、データセンターのひとつが停電したことだそう。なぜ停電してしまったのでしょうか?
公式の発表は?
Sorry, but a brief power outage in one of our datacenters, and then environmental factors kicking in…
means the @waybackmachine has been down and https://t.co/rvOhn0c6zM has been wobbling.
We are working on it. Sorry. More as it happens in this thread.
— Internet Archive (@internetarchive) July 7, 2024
申し訳ございません。私たちのデータセンターで短時間ですが停電があり、さらに環境的な要因も重なって……
Wayback Machineはダウンし、archive.orgも不安定でぐらついた状態が続いています。
現在復旧作業中です。 申し訳ありません。 詳しくは以下のスレッドにて。
とXにポスト。なお、この投稿の5時間後には「復旧しました」と投稿されています。
ハッカー?訴訟?なにが原因
ネット上では、5月末にハッカーに狙われた経緯があったこと、さらに現在、ある大手出版社と法廷で争っている最中という状況から、今回のサーバーダウンもDDoS攻撃など何か仕組まれたものなのでは?という推測もちらほら見受けられます。
原因は暑過ぎた天気
でも実際は、Wayback Machineをダウンさせたのは、ハッカーでも、大手出版社でもなく、「熱」だったようです。
データセンターの停電を引き起こした環境要因とは、同サイトのデータセンターの一部があるサンフランシスコなど北カリフォルニアを現在襲っているヒートドームの影響である可能性が高いと考えられます。
記録的な猛暑
土曜日、カリフォルニア州の首都サクラメントの気温は43度を記録。アメリカの多くの地域は脳が溶けるほど暑いようです。しかも、夜になってもあまり温度が下がらないまま。
ローレンス・リバモア国立研究所の2023年の報告書は、これはデータセンターの機能停止につながる完璧なシナリオだと指摘しています。
報告書には「今後数十年で、北カリフォルニアの干ばつと猛暑のリスクは著しく高まると予測されています。猛暑は、冷却のためのエネルギー使用量の増加、機器の過熱と故障、効率の低下、熱に関連した電力障害によるシャットダウンや停電につながる可能性があります。猛暑はまた、データセンターの建物インフラを損傷する可能性もあります」と書かれています。
データセンターをシャットダウンしてしまうほどの猛暑、まだ初夏ですからね、この先もっと暑さはひどくなっていきそうです。