米宇宙軍が謎めいた新ミッションを公開。そこにあった背景とは?

気がつけば存在していたアメリカの宇宙軍。襲来する宇宙人と戦うのがミッション、ではありません。

先日、宇宙軍はその活動理解を深めるため、新たなミッション宣言を公開しました。それがこちらです。

「宇宙での、宇宙からの、宇宙への国の利益を守る!」

キャッチーさが欲しかった

プレスリリースにて、「キャッチーフレーズを求めて、企業のマーケティングチームこそ雇っていませんが、国防省の会議室で将軍が集まって話し合ったわけでもありません」と語った担当者のChance Saltzman将軍。このフレーズは、実際に任務にあたる宇宙軍の隊員の声を聞いて作ったものだといいます。

実は、Saltzman将軍、宇宙軍発足からある初代ミッション宣言が好きではなかったそう。

「国家目的達成のため軍事的選択肢を決定権あるものに提供するとともに、我々連合軍の戦い方を強化する世界的な宇宙作戦を実施するガーディアンズを結成、訓練、装備していく」というのが初代ミッション。

Saltzman将軍は、「これ、長すぎるしぼんやりしすぎてて、何が言いたいかよくわからない」と常日頃から思っていたそうです。そこで、隊員にミッションについて聞き取りを行ない、今回よりキャッチーなものへの変更が叶ったというわけ。

昨年は宇宙軍テーマソングも公開していたので、なんかちょっとポップさと親しみも求める集団のようです。

新ミッションで言いたいこと

宇宙での、宇宙への、宇宙からの国の利益を守るとは、衛星や隕石、ミサイルの危険などから国を守るということ。また、宇宙事業への推進もサポートするということを意味しています。

確かに新ミッションは初代よりもずっと短いながら、イメージはしやすいですね。

宇宙軍、実際は何やってる?

米宇宙軍は発足したのは2019年。その任務は、ロケット打ち上げの管理、地球軌道上物体のトラッキング、衛星測位システム「グローバル・ポジショニング・システム」、気象衛生、通信衛星の管理などなど。また、宇宙基地の可能性も常に探索しています。

ちなみに、宇宙軍とは別にアメリカ宇宙コマンド(The U.S. Space Command)という部隊もあり、こちらは宇宙空間での軍事作戦がミッションです。

宇宙利益だろうが、軍だろうが、何にでもキャッチーさって必要なんですね。