気候変動で将来イベントがなくなる? アメリカのフェスで豪雨による死亡者も

ネバダ州のブラックロック砂漠で開催されるフェス、バーニングマン。今年は砂漠では珍しい豪雨となり、雨と泥の中でのフェスとなりました。

記録的な大雨

バーニングマンが毎年行なわれるブラックロックプレイアは、約1万5000年前に先史時代には湖が存在した平坦な場所。

CBSニュースによると、フェスの間の雨量はなんと約3カ月分。9月1日の降水量は250ミリでした。ちなみにこの地域の年間降水量は約1520ミリなので、1日でかなりの雨量だったことがわかります。そして平坦な地形のため、水が溜まり、移動が困難なほどの泥が蓄積してしまいました。

衛星写真で見てみると…。

フェスの参加者が、雨が降る前と降った後の様子をTikTokに投稿していますが、ドロドロ!

新たに公開された衛星画像では、砂漠に水が溜まっているのがわかります。NASAのテラ衛星Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer(MODIS)が捉えた雨が降る前と後の様子がこちら。

この画像は8月26日。雨が降る前の砂漠です。

Image: NASA

そしてこちらが9月4日。溜まった雨水が見えます。飽和した地面、雨水、青い色合いの湖が顕著ですね。

Image: NASA

別の衛星画像では、降雨の後に地面がどれだけ暗くなっているかがわかります。NASA Earth Observatoryによると、「暗い部分はおそらく泥であり、または地表が水で飽和している場所です。この画像はLandsat 9Operational Land Imager-2(OLI-2)によって取得されたものです」とのこと。

Image: Operational Land Imager-2 (OLI-2)/NASA

砂漠での異常な豪雨が、気候変動と関連しているとソーシャルメディアでは議論されています。気候科学者のDaniel Swain氏はXで、「気候の影響でイベントがなくなる可能性は十分にあります。温暖化する気候においてはどこであっても激しい降雨が増加するでしょう」と述べています。

豪雨の影響で死亡者も

そして、豪雨に見舞われた数万人の参加者のうち、1人の参加者が亡くなっています

The Daily Beastによると、砂漠での激しい雨が降る金曜日の夕方、32歳のLeon Reeceさんが意識のない状態で発見されました。警察はReeceさんの死と豪雨を直接関連付けてはいませんが、のちに豪雨のため救助の手配が遅れてしまったことを認めています