2023年7月3日の夜に、今月も月が満ちる瞬間がやってくるぞ! ネイティブアメリカンによる呼称は「バックムーン」。
ここ数日、天気が荒れぎみな地域が目立っていたように感じるが、はたして今夜の満月は見られるのか?
・20時39分
まずは満月の情報から。国立天文台によると、月が満ちるのは20時39分! 東京における月の出は19時14分とのことなので、程よく低い位置まで登ってきたタイミングで満ちる瞬間を観測できそうだ!
また、2023年は月までの距離が約37万㎞よりも近くなるタイミングでの満月が4回あるが、今月の満月はそのうちの1つ。今年前半に見てきた満月と比べ、若干大きめに見えることだろう。
ちなみに最も近くなるのは来月2度ある満月のうち、最初のやつだ。タイトル等で「スーパームーン!」と煽るのは、まだ先にとっておこうと思う。
・バックムーン
北米最古の暦系メディアThe Old Farmer’s Almanacによると、ネイティブアメリカンが「バックムーン」と名付けた理由は、牡鹿(buck)の角がフルに伸びるからだそう。
日本で鹿といえば奈良か宮島だろうか。ネイティブアメリカンたちの言う鹿と日本の鹿は種類が違うが、日本の牡鹿たちもそこそこ角が立派になっている時期だ。
鹿が近所にいるエリアにお住まいの方は、角の伸びた鹿と満月のコラボを楽しんでもいいかもしれない。
しかし今は多様性への配慮の時代。アンチ鹿な方向けのためにも、他の呼び方も紹介しておこう。
まずはサーモンムーンというのがあるもよう。これはサーモンが産卵に備え始めるからだそう。恐らくユーコン川などで見られるキングサーモンの話だろう。
他にはベリームーンやラズベリームーンなど、この時期に実るベリー系にフォーカスしたものや、雷にフォーカスしたサンダームーンなどもあるもよう。雷と満月を同時に撮影できたらSNSでめっちゃバズりそう。今の時期ならワンチャンなくもない。
・天気は
最後に気になるのが各地の天気。気象庁の天気予報を見ると、今日の天気は全国的にほぼ曇り!
晴れるのは宗谷岬や新潟、福島、長野、石川辺り。日本列島の南西半分は大分の一部と屋久島より南の島々のみとなっている。
しかし逆に、明確に雨の予報が出ているのは東京を中心とした首都圏と九州南部のみ。満月の観測ならば、曇っていてもよほど雲が厚くならなければわりと見えたりする。
これは日本全国、そこそこバックムーン日和と考えていいのではなかろうか? 今夜は帰宅時などに、それとなく空を見上げて満月を探してみてはいかがだろう。
参考リンク:国立天文台、気象庁、The Old Farmer’s Almanac
執筆&写真:江川資具
ScreenShot:気象庁