白い恋人の石屋製菓、マルセイバターサンドの六花亭など、名だたるお菓子メーカーが多い北海道。北菓楼もそんな人気メーカーの1つで、wikipediaによると、客室乗務員やパイロットが北海道のお土産としてシュークリームをまとめ買いしていったことが口コミで広がり人気を獲得していったそうだ。
そんな北菓楼の本社は北海道の砂川というところで、ちょうど旭川と札幌の間にある。だからだろうか? 高速道路の砂川SAにある「北菓楼」には、そこでしか販売されていないソフトクリームがあるのである。
・突如現れる青い城
発見したのはたまたまだった。私(中澤)がギターを弾いているバンド「si,irene」の北海道ライブツアーの際、旭川から札幌に向かって高速道路を走っていると、道沿いに異彩を放つ建物が登場したのである。基本山野しかなくて開けた高速の景色に突如として現れる水色のお城みたいな建物。
寄ってみたところ、それは砂川サービスエリアの奥にある砂川ハイウェイオアシス館という建物であった。こんなに可愛いSAがあったとは!
・寄ってみた
ちなみに、砂川SAは日本最北のSAとwikipediaに書いてあった。印象としてはとにかく広大。ハイウェイオアシス館だけでなく、公園も併設されていて奥には丘まで見える。どうやら、一般道からの乗り入れも可能な様子。ハイウェイオアシスとは、SAやパーキングと周辺の公園や商業施設を一体化させたものであるようだ。
ゆえに、ちょっと寄るかくらいでやって来た今は奥まで行っている時間はないくらいめちゃんこ広い。行って帰って来るのに散歩というほのぼのさでは片づけられなさそうだ。
・最北のSAの店舗限定
さて置き、ハイウェイオアシス館に入ってみると、中はお土産屋とお食事処が並ぶ普通のSAの雰囲気。ただし、北菓楼がコーナーとかではなく、ガッツリ店舗を構えていることには本場を感じる。そこで入ってみたところ、店舗限定のソフトクリームを発見。
最北のSAで店舗限定ってマジで食べる人が限られるのではないだろうか。そのレア度と良い最果て感と良い、幻のソフトクリームと言っても過言ではないかもしれない。
・食べてみた
そんなソフトクリームの名は「パティシエのまかないソフトクリーム(税込み425円)」。食べてみたところ、口の中をミルクの風味が支配した。牛乳を濃縮還元したみたいなそのミルキーさからはバターのような濃厚なコクすら感じられる。
また、スプーンをつけると「みょーん」と伸びるほどクリーミーで、まさしくソフトなクリーム。そのなめらかなくちどけでさらにミルキーさが加速する。「北海道生乳使用」を推しているソフトクリームは今までも食べたことがあったけど、これほどその言葉が実感できたのは初めてだった。
・それだけじゃなく…
上記の通り、北菓楼のソフトクリームは十分必食の味と言える。だがしかし、この「パティシエのまかないソフトクリーム」はそれだけでは終わらなかった。なんとなんとソフトクリームを食べ進めていると……
バウムクーヘン出てきた!
そう、カップの下に具が入っているのである!! 交互に襲ってくるなめらかなソフトクリームの甘みとバウムクーヘンの乾いた甘み。なんならバウムクーヘンにソフトクリームをつけて食べちゃっても良しとやりたい放題である。マリー・アントワネットかよォォォオオオ!!
思わず、意味の分からない例えをしてしまったが、それほどに最高だったということでご理解いただけると幸いだ。ちなみに、この具は「妖精の森 バウムクーヘン」「パフチョコレート ショコラポケット」「コーンチョコレート ゆめ咲く咲く」「コーンチョコレート ゆめ咲く咲く(いちご)」から選択可能。パンがなければお菓子を食べればいいじゃないーッ! あ゙ーッ!!
・スイーツ界のフランス革命
失敬、また意味の分からないことを叫んでしまったが、それほどにコーンチョコレートのサクサク食感も合いそうだと思ったと思ったということでご理解いただけると幸いだ。
ソフトクリームの甘さの中にも確固たる具を隠し持つ北菓楼の「パティシエのまかないソフトクリーム」はスイーツ界のオスカル様と言えるだろう。その味はバラが咲くように甘く切なかった。
・今回紹介した店舗の情報
店名 北菓楼砂川ハイウェイオアシス館店
住所 北海道砂川市北光336番地砂川ハイウェイオアシス館内
営業時間 9:00~18:00
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.