イーロン・マスクが新しいAI企業「X.AI」を設立

GIGAZINE
2023年04月15日 17時07分
メモ

.p-category{ position: absolute; right: 2px; }


Twitterやテスラ、SpaceXといった企業を保有するイーロン・マスク氏が、人工知能(AI)に特化した新企業の「X.AI」を設立しました。X.AIはアメリカのネバダ州で法人化されており、同州への提出書類からその存在が明らかになっています。

Elon Musk Creates New Artificial Intelligence Company X.AI – WSJ
https://www.wsj.com/articles/elon-musks-new-artificial-intelligence-business-x-ai-incorporates-in-nevada-962c7c2f


Elon Musk founds new AI company called X.AI – The Verge
https://www.theverge.com/2023/4/14/23684005/elon-musk-new-ai-company-x

2023年3月にアメリカのネバダ州に提出された法人設立申請書類から、「X.AI」という名称の企業の上場取締役に唯一マスク氏の名前が書かれていると、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。X.AIではマスク氏が設立したブレイン・マシン・インターフェース開発企業のNeuralinkでCEOを務めるJared Birchall氏が秘書を務めるそうです。X.AIは非上場企業であるため1億株の売却が許可されています。

なお、マスク氏の所有する企業のひとつであるTwitterは、つい先日に「X」という企業に統合されたことが報じられたばかり。このXという企業は、X Holdingsという親会社を持っており、X.AIと同じくネバダ州で法人化されています。

企業としての「Twitter」が消滅、「X」と呼ばれる企業に統合される – GIGAZINE


法律専門家によると、ネバダ州の法律はデラウェア州と比べて会社の経営陣や役員に対してより多くの裁量権と保護を与えているそうで、これがXやX.AIを同州で法人化した理由であるとウォール・ストリート・ジャーナルは報じています。

なお、ウォール・ストリート・ジャーナルはマスク氏にX.AIに関するコメントを要請していますが、記事作成時点では返答は得られていません。


マスク氏はAIに対する野心の一環として、過去数カ月にわたりOpenAIの開発するChatGPTの対抗馬を作ることを目標に研究者を募集しています。マスク氏はOpenAIの共同設立者のひとりですが、現在のCEOであるサム・アルトマン氏との権力闘争に敗れ、2018年初頭に同社を去りました。マスク氏はこれまで度々OpenAIのChatGPTについて「政治的に偏っている」と批判しており、より優れたAIモデルの開発を目指していると身内に話してきたとウォール・ストリート・ジャーナルは報じています。

また、マスク氏はGoogleの親会社・Alphabet傘下のAI企業であるDeepMindからAI研究者のイゴール・バブシュキン氏を引き抜いたと報じられており、同氏はマスク氏主導の新しいAIプロジェクトの指揮者に据えられた模様。また、マスク氏はOpenAIの研究者に対しても自身のAIプロジェクトへの参加を呼び掛けているそうですが、このプロジェクトに精通している人物によると、この呼びかけの成果は限定的とのこと。

イーロン・マスク氏が「ChatGPTのライバル」開発チームを募集中との報道 – GIGAZINE

by Steve Jurvetson

なお、近年のAI技術の急速な発展を鑑み、マスク氏をはじめとする1300人以上の有識者が6カ月間のAI開発停止を求める公開書簡に署名しました。

「コントロールの喪失」の恐れがあるとしてGPT-4を超えるAIの即時開発停止を全技術者に対して6カ月間求める公開書簡、イーロン・マスクやスティーブ・ウォズニアックなど1300人以上が署名 – GIGAZINE


しかし、マスク氏はこの公開書簡に署名したのちに、約1万個ものGPUを買い入れて独自のジェネレーティブAIの開発を進めていると報じられています。

「AI研究の6カ月停止」を要請したイーロン・マスク、自分は1万個のGPUを買い込み独自のAIプロジェクトを進めていることが判明 – GIGAZINE

by JD Lasica from Pleasanton, CA, US

この記事のタイトルとURLをコピーする

Source

タイトルとURLをコピーしました