前回の『長野県青木村産タチアカネそば使用 二八蕎麦』のパッケージが真紅だったのに対し、今回の『国産 細打ち 八割そば』は漆黒である。製造者は共に同じ北舘製麺。しかもどちらも八割そばだ。
さらに両者を比べてみると、原材料名もほぼ同じ。違うのは前回のそば粉が「そば(長野県産)」なのに対し、今回のは「そば(国産)」となっていることくらい。こいつぁ、おもしろいことになってきたぞ。
というのも、「そば粉」の違いだけを純粋に食べ比べたことは無かった気がするからである。おそらく、前回と今回は “そば粉だけが違う” と見た。はたして、どのような違いがあるのか。もしくは差がなかったり……?
それではさっそく……
デカい鍋にタップリのお湯を沸かし……
強火で4分ゆでて……
完成。
して、そのお味は──
今回も細くて、歯応えある系。芯の強い蕎麦である。やはり蕎麦粉以外は全て同じ製法なのかも。しかし、決定的に違うのは「甘さ」だった。今回のは甘くない。
その代わり「蕎麦み」が強くなった感がある。二八だけど、たしかな蕎麦を感じる干し蕎麦だ。なかなか、おいしい。優等生って感じか。
ただ、「家そば」か「外そば」かで言えば外なんだけども、これまた「優等生どまり」というか。「いい人」だけど、印象は薄いみたいな。
間違いのない蕎麦ではある。ただ、それまでというか。「逆はたけなか」というか。細くて歯応えしっかり系のそばが好みだったらアリかなと。
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24