高島屋「西利」の漬物福袋で運命の出会いをしたかもしれない / 食わず嫌いはもったいないって思い知らされた

ロケットニュース24

西利の福袋を見つけたのは、ほんの偶然だった。高島屋のオンラインショップを眺めていた時、漬物屋さんも福袋を出してるのか! と意外に思い、目に留まったのだ。

「試しに食べてみようかな」ぐらいの軽い気持ちで注文してみたのだが、正直筆者は漬物を甘く見ていたとしか言いようがない。運命の出会いとも言えるお気に入りを見つけてしまったのだから……!

・高島屋 京つけもの西利 新春福袋 お漬物ほかAセット(税込2700円)の中身

高島屋から届いた段ボールを開封すると西利の紙袋。紙袋の中にはさらに紙に包まれた商品と、マトリョーシカのように大切に包装されていた漬物たち。


すべて開けて広げてみると、こんな感じだ。

・千枚漬 691円
・味みぶ菜 397円
・赤かぶら 691円
・ゆずの香り(大根) 500円
・赤しそ むらさきの(キュウリ) 500円
・青しそ むらさきの(キュウリ) 500円
・たけのこ山椒 648円
・あじわいぷっちょ しば漬味 293円相当

以上8点、合計4220円相当だ。漬物はどれも1袋あたり100~200gほどと、お試しするのに丁度よい量。

デパ地下で西利の漬物が販売されているのは知っていたが、あまり意識して見たことはなく、勝手ながら漬物ってどれも似たようなものなのだとばかり思っていた。「酸っぱくてカリカリの食感なんでしょう?」といったイメージだ。

しかし実際に手に取ってみると、ひとつひとつ材料も味付けも違う。酸っぱくてカリカリと言えば青しそ・赤しその『むらさきの』がそれにあたるのかもしれないが、ほかはどんな味・食感なのか、漬物素人の筆者には想像がつかなかった。


・漬物ってこんなに優しい味!?

まずは定番をいただいてみよう、ということで千枚漬を手に取った。こちらは聖護院かぶらを薄くけずり、1枚ずつ漬け込んだものだという。パッケージには「総理大臣賞」「京もの伝統食品」「京ブランド認定食品」といった単語が並んでおり、看板商品だろうとひと目で予想がつく。


パッケージ裏側の記載によると、これが正しい切り分け方ということらしいが……

まるでピザみたいだ。


そのまま皿に盛りつける。

一口食べてみてビックリした。漬物なのに、甘いぞ!!


……といってもお菓子のような甘さではなく、かぶらの旨みやみずみずしさを包み込むような、ホワッと絹のように軽やかで優しい味。食べる前に想像していたツーンとした酸っぱさや塩辛さ、かぶら自体の苦みは皆無だ。

食感はカリカリというよりは、パリパリ、ポリポリといった感じだろうか。1枚ずつのかぶらは薄いのに、ハリがあって噛み応えが気持ち良い。


好きか嫌いかで聞かれると迷わず「大好き」と即答できるほどに美味しい。これまで自分は漬物が苦手だとばかり思っていたが、完全に食わず嫌いだったことが判明してしまった。


・おつまみにもイケるかも!

それならば! と、次に試してみたのはたけのこ山椒。京都限定というコメントに惹かれた。こちらは切りわける必要がなく、そのまま皿に盛りつけるだけ。開封した瞬間にほのかな出汁の香りがした。

率直に言うと……たけのこ山椒は筆者の運命の相手であった。

口に入れると、出汁、醤油、たけのこなどの旨みがブワッと広がる。なのに嫌らしさやワザとらしさがなく、上品な京漬物のスタイルを崩していない。酸味はほのかに感じるぐらいで、山椒の粒を噛むと控えめにピリっとしびれる。

ご飯に合うのは当然のことながら、おつまみにも最高だろう。ビールに日本酒、あとは焼酎にも合うかもしれない。


あまりの美味しさにもったいなくなり、一気に食べ切ることができなかった。2日目に食べ切ってしまった時は、最後に残った山椒の1粒まで全部いただいたほどだ。漬物、すごい。めちゃ美味しいやん……。


ちなみに、ひとつだけ変わり種として入っていた あじわいぷっちょ しば漬味は、乾燥赤しそが練り込まれたしそ味ソフトキャンディ。グミは入っていない。

しそ味のお菓子は元々好きなので、もちろんとても美味しくいただいたが……漬物そのものをあまりに気に入ってしまったため、おまけのような印象だ。本当に、それぐらい漬物に対するイメージが変わったのだ。


今後筆者がデパートや京都へ行ったら、間違いなく漬物売り場を覗くであろう。

食わず嫌いってもったいない。心の底から思えるほどに漬物への印象が変わった。西利の福袋には感謝しかないぜ……!!

なお福袋の販売はすでに終了しているが、個々の商品を購入することは可能だ。ただし、高島屋オンラインショップには全ての商品が掲載されているわけではないようなので、注意してほしい。全種類を見てみたい方には西利の公式オンラインショップがオススメだ。

参考リンク:高島屋オンラインショップ京つけもの 西利オンラインショップ
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.

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