沖縄の大衆食堂で王道人気の沖縄そばやゴーヤーチャンプルーではなく、あえてマイナーそうなメニューを注文すると意外と楽しい。
昨日の記事で紹介した那覇市の「やんばる食堂」のチキンナゲット定食に続き、本日は同じく那覇市にある「軽食の店ルビー」で提供されている「ウインナニンニク焼き」という謎メニューに挑みたい。
沖縄県民なら誰でも知っている老舗食堂
やってきたのは那覇市泊(とまり)の国道58号線沿いにある食堂ルビー。昨年創業60周年を迎えた、沖縄県民なら誰でも知っているであろう老舗の人気食堂だ。
店名に「軽食の店」という冠があるがこれは完全に謙遜であり、沖縄食堂らしく基本的に大盛りで提供されるので覚悟をもって入店してほしい。
店に入ってすぐのところに券売機が設置されており、ここで食券を購入するシステムだ。
さしみ定食やAランチなどの人気メニューが並ぶなか、ひっそりと「ウインナニンニク焼き」のボタンがある。
以前から気になりつつ注文したことはなかったウインナニンニク焼き。今日、ついに新たな扉を開く時がきたのだ。近くに居た店員さんに食券を渡すと、厨房に向かって「ウインナ!」と短くコールがかけられた。
セルフサービスで頂ける甘いアイスティーを飲みつつ静かにその時を待つ。ちなみに他のお客さんはほぼほぼ全員が「Cランチ」を注文していた。ルビーの暫定人気No.1メニューはCランチということにしておこう。
ウインナ、ニンニクまみれ
待つこと数分、目の前にウインナニンニク焼きが運ばれてきた。
湯気とともにぐわっと押し寄せるニンニクの香り。なるほど、こう来たか。ウインナニンニク焼きの名に恥じぬニンニク具合である。
ランチプレートの上にごはんとウインナー。キャベツの千切りとマカロニサラダが添えられており、赤だしの味噌汁付きだ。
ウインナーに絡みつくソースはケチャップとウスターソースを混ぜたような味わいで、そこに刻みニンニクがたっぷり入っている。ウインナーをこういう味つけで食べたのは初めてだが、なんせ味が濃いのでめちゃくちゃごはんが進む。思わず笑ってしまうほどのジャンクな味わいだ。
ウインナーというと子どもが喜びそうなメニューだが、これは完全に大人のウインナーだ。なんなら酒のアテにだってできそうじゃないか。
よく見ると、ソースがよく絡むようにするためかウインナーの先に切れ目が入っていた。芸が細かいし、豚のひづめのようでちょっとかわいい。
後半はさすがにニンニクソースがきつくなってきたので、箸で軽くぬぐい取りながら食べることにした。こんなとき、マカロニサラダのまろやかな味わいが嬉しい。
ニンニクのにおいをぷんぷんさせながら帰路につく
というわけでチキンナゲット定食に続く沖縄食堂の謎メニュー、ウインナニンニク焼きに挑んでみたら、ウインナそのものよりもパンチの効いたニンニクソースの印象が強い定食だった。
ウインナーをメインのおかずにごはんをがつがつ食べるには、このぐらいのパンチが必要なのかもしれないなと感じた。口の中がニンニク全開になってしまったのでマスクを持っていてよかった。
次はどんな沖縄食堂の謎メニューに出会えるだろうか。ちょっと怖さもありつつ、楽しみでもある。