飛行機といえば離着陸に長い滑走路を要するものを想像しますが、中にはわずか数メートルの地面さえあれば離着陸することが可能な飛行機も存在します。こうした短距離離着陸(STOL)について、ウェブメディアのKottkeが紹介しています。
Plane Lands/Takes Off In Only 20 Feet
https://kottke.org/13/11/plane-landstakes-off-in-only-20-feet
Anatomy of a STOL Aircraft
http://www.zenithair.com/stolch801/design/design.html
Shortest Takoff in National STOL History – YouTube
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これはアラスカ・バルディーズで撮影されたSTOLの映像。この機体はわずか20フィート(約6メートル)で離着陸を成功させています。
Alaska super cub 10 foot landing 10 foot take off – YouTube
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発進の際、機体が即座に水平になるのが印象的。ブレーキをかけた状態でフルパワーを出すことで、尾を上げているとのこと。
これも同じくバルディーズで撮影された映像。中州を利用して短距離で離着陸しています。
water assisted bush landing – YouTube
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こうした短距離での離着陸を成功させるには、単にパワーを強くするというだけではうまくいきません。なぜなら、馬力の出るエンジンは重く、その分に必要な燃料も重量を増やしてしまうからです。
STOLのキモは、高い揚力係数を持つ翼にあります。
翼といっても種類はいろいろ。初期の航空機には以下のような形の翼が使われていましたが、より揚力を得るための設計が求められていました。
後に登場したのが、翼に取り付けて揚力を調節するスラットとフラップ。これを使うことにより、低速・低距離で高い揚力を得られるようになります。単純な設計(青)よりも、後ろにフラップがある設計(緑)の方が揚力係数は上がり、さらに前にスラットを付ける設計(赤)だと単純に揚力係数は倍以上になります。翼やフラップの角度、厚さを調節することなどで、STOLは短距離離着陸を実現させています。
2022年に行われたSTOLの離着陸距離を競う大会で、アイダホ州でSTOLを販売するスティーブ・ヘンリー氏の機体がわずか6フィート(約1.8メートル)での離陸に成功しています。
着陸も28フィート(約8.5メートル)という短さで、ヘンリー氏は見事に大会で優勝を果たしています。
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