ワークアウトアプリで フィットネス帝国 を拡大する2人のスーパーモデル:ソーシャルコミュニティからのブランド構築

DIGIDAY

2016年、スーパーモデルのジョセフィン・スクライバー氏とジャスミン・トゥークス氏は、インスタグラムにそれぞれの名前の最初の2文字を合体させた「ジョジャ(Joja)」というアカウントを共同で作った。それ以来、60万人以上のフォロワーを集めてきたこのアカウントで、ふたりは自分たちのフィットネス計画をシェアし、ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria’s Secret)の元エンジェルのトレーニング方法の内幕を紹介したり、セレブリティのトレーナーを長年活用してきたことから学んだヒントを教えたりしている。

スクライバー氏とトゥークス氏は、昨年初めにはフィットネスウェアを中心としたアパレルブランドのジョジャ(Joja)をデビューさせている。そしていま、彼女たちは、フィットネスクリエイターのコンテンツをホストしているプラットフォーム、プレイブック(Playbook)にワークアウトプラットフォームをローンチ、正真正銘のフィットネス帝国を築くという次の段階へと進んだ。7日間の無料トライアルがあるそのアプリは、ユーザーは年間99ドル(約1万3000円)、1カ月14.99ドル(約1980円)となっている。

ワークアウトの共有からアパレル、そしてアプリのローンチへ

過去数年間、自分たちのアパレルビジネスの構築に専念してきたスクライバー氏とトゥークス氏だが、ワークアウトそのものに再び力を入れ、ジョジャのルーツに立ち返るということに興奮していると語る。

「これは、情熱が実際の仕事になったようなもの。ジャスミンと私にとって、ウェルネスとフィットネスへの愛情こそ、私たちふたりを結びつけたものだったし、それを世界とわかち合いたい。お互いにずっと支え合える友人がいることが、どれほど大切なことなのかをシェアしたい。モチベーションを見つけるのが、ときには難しいこともあるから」とスクライバー氏は述べた。

ジョジャの起源について、彼女は次のように言う。「ワークアウトを共有しはじめて、どのようにモデルとして生活するための準備をしたかをシェアするようになった。ジムではどんなことをしてきたかという、2016年当時はある意味タブーとされていたことだけでなく、旅先ではどうしているかといったことまで共有した。そうしたら、すぐにたくさんフォロワーが増えた」。

そのフォロワーたちが、スクライバー氏とトゥークス氏が投稿した写真でふたりが着ている服に関する質問をするようになり、最終的にふたりは、10年間のファッション界での仕事から得た知識を活かして、自己資金でブランドを作るという決断をした。スクライバー氏は、トゥークス氏と一緒に「なぜそこにラインを入れるのか?」「なぜそこにステッチを入れるのか?」といった質問をしながら、アパレルの技術的なことについてよく議論をしたという。

また、アパレルブランドに対する彼女たちの実践的なアプローチについては、次のように語る。「ほとんどのセレブリティは、自分の名前で何かを派手に行う。だが、私たちはあまりにも多くのものの顔になってきた。それはそれで楽しかったが、私たちはあらゆることがどのように機能するのかを知りたい。基礎から作り上げたいのだ」。現在ジョジャには、スクライバー氏とトゥークス氏以外に「あらゆる肩書き」を持つふたりの社員がいるという。

コミュニティを活気づけるような、楽しいトレーニングを提供

スクライバー氏とトゥークス氏によると、プレイブックの特徴は、ジムでのワークアウトだけでなく、自宅でのワークアウトのオプションも提供している点にある。「ジムに行って1万7000台ものマシンに圧倒され、何をしたらいいかわからないという人でも、継続できるようなフルプログラムがある」とスクライバー氏は語る。彼女とトゥークス氏も、多忙なスケジュールのため、自宅でトレーニングすることが多いのだという。

ふたりは、半年前からこのアプリのためにワークアウトを記録し始めた。「プレイブックが私たちにアプローチしてきて、そのプラットフォームを見たとき、すべてが整っていること、レイアウトされていること、とても実践的で、ある意味、アプリの中に自分たち独自のジョジャの世界を作ることができそうだということが非常に気に入った」とトゥークス氏。たとえばプレイブックでは、ふたりが慣れていて、情熱を注いでいる撮影スタイルにこだわることもできる。

プレイブックのワークアウトでは、ふたりともジョジャを着ているが、トゥークス氏いわく、これはブランドを売り込む新しい方法になっている。今年の後半には、このアプリでワークアウトチャレンジを導入する予定だ。達成した人は、ジョジャのレギンスの割引など、さまざまな特典を受けることができる。

「ふたつのビジネスを統合して、強力なコミュニティを活気づけるような、たくさんの楽しいアイデアについてブレインストーミングを行っているところだ」とトゥークス氏。「コミュニティを最前線に置いている」。

その点に関してふたりは、ワークアウトは身体を引き締めるだけでなく、楽しむことを重視していると話す。「よくあるようなパーフェクトなワークアウトではない」とスクライバー氏。「私たちが苦闘しているところも目にするだろう。なぜなら、ときには疲れている日もあるし、つらい日だってある。でも、親近感を持ってもらえるようなものにしたい。それが私たちにとってとても重要なことだ」。

「私たちと一緒にトレーニングすることになれば、退屈な30分にはならないはず」とトゥークス氏も言う。「私たちと一緒に笑い、すばらしい時間を過ごし、そしてすばらしいお尻になって帰ることになるだろう」。

[原文:Models Josephine Skriver and Jasmine Tookes expand their fitness empire with a workout app]

SARA SPRUCH-FEINER(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)

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