とにかく、見てみてください。
数カ月前、ユーチューバーのグラント・デイビス氏が24時間で12万個のドミノ倒しができる画期的なレゴマシンを製作し、話題になりました。
でもJK Brickworksのジェイソン・アレマン氏が生み出した最新のレゴマシンは、それをさらに超える大発明かもしれません。
デイビス氏のマシンで実際に使用されたドミノは10個。24時間で12万個というのは、この10個を順番に倒してはモーターの力で再度起き上がらせる、というサイクルを繰り返した累計の個数。
ちなみにこのサイクルを一周するのにかかる時間は約7秒。はじめて見た時はそれでも「速ッ!」と驚きました。
64個のレゴドミノが無限ループする
アレマン氏は才能あふれるレゴビルダーで、彼が考案した作品が実際にレゴ社の製品として発売されたことも何度もあります。
そんなアレマンさんが作ったレゴマシンは、デイビス氏のように10個のレゴドミノが一直線に倒れるのではありません。
64個のレゴが輪になった「無限ドミノループ」になっています。それぞれのレゴドミノは普通に並んでいるのではなく、倒れた時にきちんと整列するように底面に磁石がつけられたうえ、常に一定の位置が保てるようそれぞれが蝶番状の台の上に配置されています。
一度倒れたドミノの起き上がり方は、とってもエレガント。
輪の内側にある線路を小さな列車(これももちろんレゴ製)が走り、それが通過するとレバーが作動してドミノが再び持ち上げられるという仕組みになっているので、レゴが「倒れては起き倒れては起き」を繰り返します。
ちなみに、ドミノ倒しのスタートは「指で押して倒す」という伝統的なスタイル。
見た目以上に複雑で美しい仕組み
列車が重力に負けて止まらないように、輪の内側に教育用プログラミングレゴロボットの「マインドストームEV3」とセンサーを設置して速度を制御し、常にドミノ倒しと起き上がりが同じ速度になるようにしています。
ほんと無駄に複雑で、でもとっても魅力的でクレバーな仕組みなんです。
マインドストームEV3は、センサーでドミノが倒れる速さも記録。平均で1分間に1500個のドミノが倒れているので、不測の事態や故障がなければ24時間で200万個以上のドミノ倒しができる計算。
忘れちゃいけないのは、これが子ども用玩具のレゴでできているということ。
アレマン氏はまず1時間の耐久テストを行う予定だそうです。でもこんなのがデスクの上にあったら、もう何も手につかず、ただただドミノが倒れては起きる様子を永遠に見続けてしまうかもしれません。