調味料ブランドが 広告予算の約40%を TikTok に投じる理由:「ブランドは視聴者にどのような価値を提供できるか考えるべきだ」

DIGIDAY

2011年に創業したアボカドベースのクッキングオイルと調味料のブランド、チョーズンフーズ(Chosen Foods)。同社は広告予算の約40%を、TikTokを活用したマーケティング費用に充てている。とりわけ、TikTokへの教育的アプローチでブランド名の定着を狙う。

チョーズンフーズは2021 年、Facebookやインスタグラム、ピンタレスト(Pinterest)を活用したオーガニックな成長を目論み、それらにマーケティング予算を費やした。ちょうど、ヘルスケアブランドのスーパーガット(Supergut)がとったのと同じ戦略だった。しかし現在、Z世代がTikTokにより多くの時間を割いていることから、チョーズンフーズはマーケティング活動、とくにコンテンツ戦略をTikTokでの独自の長・短編動画の制作へとシフトさせた。

戦略は「underpriced attention」を植え付けること

「私たちの戦略は、ターゲットにしている消費者の間に『underpriced attention 』(注:メディア王、ゲイリー・ヴェイナチャック氏による造語。直訳すると、過小評価された注目。目立たないけれども、着実に構築され機能しているブランドイメージのこと)を植え付けること。それで2022年にはTikTokを重視することになった。TikTokは教育や娯楽のためのプラットフォームとして機能する一方で、文化の推進にますます役立つようになっている」と、チョーズンフーズのマーケティング担当バイスプレジデントのサラ・バーンズ氏は述べている。

チョーズンフーズのTikTokにはスキットや、アボカドオイルを主材料とした人気料理のレシピ動画、アボカドオイルの利点に関するユーザーフレンドリーなコンテンツ、アボカドオイルが生活にどのように役立つかをユーザーにより詳しく知ってもらうための「Did You Know(知っていますか?)」コンテンツなどが含まれる。

バーンズ氏によると、すべてのコンテンツは同社の2人のクリイティブチームと、メディアエージェンシーであるヴェイナーメディア(Vayner Media)の8人のチームとが共同してチョーズンフーズの社内で制作している。そして少なくとも1日に2回、コンテンツを公開している。

ユーザーの興味を引くユーモア要素を取り込んだ

チョーズンフーズのターゲットは、オンライン食料品店ミスフィット・マーケット(Misfits Market)と同じく、通常の食料品店に代わる健康的な商品を探している18歳から64歳の消費者だ。これらの潜在的消費者を、愛着や興味、客層やライフステージ、いつどこにビジネスチャンスが生じるのか、ショッパージャーニー、さらには彼らが接する文化に大きな影響を受けているか、あるいはその推進者であるかなどによって、分類している。

「製品情報、スキット、動物などを組み合わせてユーザーの興味を引くユーモアの要素を盛り込むことで、チョーズンフーズは消費者の心に響くTikTok戦略を実践している」とインフルエンサーマーケティングプラットフォームであるキャプティブ8(Captiv8)のCEO兼共同創設者のクリシュナ・スブラマニアン氏は話す。

TikTokの分析ツールであるトリプルホエール(TripleWhale)から取得したデータによれば、チョーズンフーズは2022年5月にTikTokでコンテンツ配信を開始してから、わずか8週間足らずでフォロワー数が500未満から10万人(100万以上のエンゲージメントと4億インプレッション)にまで成長した。現在、チョーズンフーズのTikTokには23万人以上のフォロワーがいる。

Z世代は露骨な広告を嫌う。笑わせたり教育したりすることで価値を提供

SNSマーケティングとアーティストマネジメントを事業の柱とするクラウドサーフ(Crowd Surf)の共同設立者キャシー・ペトレイ氏は、「ほとんどのSNSマーケティングにおいて、ブランドは視聴者にどのように価値を提供できるかを考えるよりも、1つのコンテンツで製品を売ることにこだわり過ぎていると私は常々感じていた。しかしチョーズンフーズは、フォロワーを笑わせたり、彼らを教育したりするなど、実にさまざまなやり方で価値を提供している」と語る。

アナリティクス企業のパスマティクス(Pathmatics)のデータによると、チョーズンフーズは2022年において、これまで610万ドル(約8億5400万円)を広告に費やしている。バーンズ氏は、同社が広告予算の40%近くをTikTokに費やしたと述べたが、実際にその総額がいくらに上るのかは言及していない。また、残りの広告費についてもコメントしていない。

Z世代は、TikTokにかなりの時間を費やし、トレンドを発見しては利用している。一方で、TikTok上の露骨な広告も嫌う。これらを踏まえ、女性インフルエンサーのコミュニティであるシースピークス(SheSpeaks)のCEOであるアライザ・フロイド氏は、チョーズンフーズのTikTok戦略を勝ち組の戦略であると評価している。

「TikTokのようなプラットフォームでは、その特性を活かしたコンテンツでリードし、製品は二次的で、コンテンツの中身を優先して考える必要がある」とフロイド氏は話す。

[原文:Why Chosen Foods wants to take an educational approach to TikTok
Julian Cannon(翻訳:SI Japan、編集:島田涼平)

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