「多くの方に『グッドパートナー』と思ってもらえるように」 : ハウス食品グループ本社 高橋良輔 氏

DIGIDAY

ニューノーマルはすでにノーマルとなり、街の鼓動は再び力強く脈打ちはじめている――。

そんななか日本の業界関係者たちは、2022年にどんな課題を感じ、どんな可能性を見出しているのか? この年末年始企画「IN/OUT 2022」では、 DIGIDAY[日本版]とゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブに伺った。

ハウス食品グループ本社株式会社にて、広告統括部デジタルクリエーティブ課長を務める高橋良輔氏の回答は以下のとおりだ。

――2021年に得たもっとも大きな「成果」はなんですか?

「料理は家族をつなぐコミュニケーション」である、ということをたくさんの方に知っていただければと思い、今年も「おいしい家族育」という活動に力を注ぎました。

世界経済フォーラム(WEF)が国別に男女格差を数値化した「ジェンダーギャップ指数」では常に下位にランクされる日本。共働き世帯が増加するなか、料理の家事バランスは女性に負荷がかかっている状況を、少しでも改善したい。そんな思いから始まった活動です。

今年で3年目を迎える活動ですが、ママとパパではなく、家族単位で料理そのものを楽しみながらしていただく機会を創出できないかを悩んだ1年となりました。成果というとおこがましく、ましてエンディングがない活動かもしれませんが、同業他社・異業種関わらず、同じ志をもつ企業のあいだで横のつながりが広がっていることは収穫と考えております。

――2021年に見えてきたもっとも大きな「課題」はなんですか?

コロナを経て、企業の思いと社会課題を結ぶ、情報発信の重要性を痛感しております。

生活者が見ているものは企業の本当の姿です。メーカーエゴの発信に気が付かず、知らぬうちに嫌悪感を生んでしまい逆効果になる可能性さえあります。まさにマーケティングの基本かもしれませんが、お客さまとの距離感を見失わないことの大切さをより強く感じます。世界的にはSDGsが注目されますが、ハウス食品グループらしさをどのように発揮し、文脈を描き発信できるかがポイントになると思います。企業市民として、「食」という領域において、もっとプレゼンスを発揮できる年にしたいです。

――2022年にもっとも注力したい「取り組み」はなんですか?

SNSや会員サイトなど、オウンドメディアも少しずつ充実してきました。単純な一方通行のコミュニケーションはお客さまに通用しない時代のなか、マスも含めてメディアの上手な掛け合わせ、ブランドごと、プロモーションごとの黄金比があるのかを追求していきたい。また、これからの時代、自分たちだけで思いを伝えるのではなく、さまざまな分野での共創にもっと注力をしていきたいです。私たちの企業理念は、「食を通じて人とつながり笑顔ある暮らしを共につくるグッドパートナーを目指します」です。来年は、ひとりでも多くの方に、「グッドパートナー」と思っていただけるよう、コミュニケーションを磨いていきたい。

Edited by DIGIDAY[日本版]編集部

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