国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)身体活動研究部運動ガイドライン研究室の山田陽介室長のほか早稲田大学、京都先端科学大学、筑波大学、そして中国やイギリス、アメリカ、カナダなどの研究機関の研究者が共同で、「1日に体から失われる水分量」を正確に予測する計算式を発表しました。この計算式をもとに、1日に失われる水分量をブラウザ上で簡単に計算できるサイト「一日に失う水分計算機」が登場したので、実際に入力して測定してみました。
一日に失う水分計算機
https://sangping.neocities.org/water.html
研究内容と計算式の内容については、以下の記事で説明されています。
人の体から1日に失われる水分量を正確に予測できる計算式が判明 – GIGAZINE
一日に失う水分計算機は発表された計算式に基づいており、「身体活動レベル」「体重(kg)」「性別」「1日の平均湿度(%)」「アスリートか否か」「人間開発指数」「標高(m)」「年齢(歳)」「平均気温(℃)」を入力する必要があります。
今回、身体活動レベルを「座る生活が中心(1.5)」、体重(kg)を「72」、性別を「男性(1)」、1日の平均湿度(%)は気象庁における2022年10月・東京のデータを参考にして「75」、アスリートか否かを「アスリートでない(0)」、人間開発指数を「先進国(0)」、標高(m)は日本各地の標高データをまとめたサイト・標高海抜ナビを参考に「5」、年齢(歳)を「30」、平均気温は気象庁における2022年10月・東京のデータを参考に「17.2」と入力しました。すべての項目を入力したら「計算する」をクリック。
すると、体内から一日に失われる水の量(ml/日)が「3386.7476」であると算出されました。
ただし、研究チームはプレスリリースで以下のように述べています。
ここで注意していただきたい点は、20歳代男性で1日に平均4.2ℓの水分が失われるとしても、1日4.2ℓの水を飲む必要はないということです。体内でエネルギー代謝の過程で産生される水が約10%(約0.4ℓ)あり、また、呼気などからも水分が少し体内に入ります。そのため、このうちの85%程度(約3.6ℓ)が目安の水分摂取の目安になります。さらに、食品の多くには水が含まれているので、「しっかりとした食事」をするだけでかなりの水分を摂取することになります。日本人の場合、一般的な食事を3食取った場合、3.6ℓの水分うち約半分を食事から摂取していることになり、「液体としての水分補給」として必要な量は1日約1.8ℓになります。20歳代女性の場合では1日約1.4ℓです。
「1日に約3.4リットルの水分が失われている」という計算結果であっても、決して毎日約3.4リットルの水を飲む必要があるわけではなく、意識して飲む水の量は計算結果の半分、つまりおよそ1.7リットルで十分なようです。
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