全部使ってきた!という人、我慢強いです。
メッセージ・チャットアプリ。オンラインコミュニケーションの基本です。Apple(アップル)のiMessage、Meta(メタ)のWhatsAppなど、各社独自のサービスを展開しています。その中で、サービス展開は続いているものの、どうも煮え切らないのがGoogle(グーグル)。
仕切り直しや方向転換を繰り返し、Googleのメッセアプリと言えば、と聞かれても、あれ今なんだっけ?となっていたのが正直なところ。気がつけば、もうずっと使っていないという人も少なくないのでは。
GoogleのHangoutsが今月1日に正式にサービス終了(Google Chatへ移行)したのを機に、今までのGoogleチャット系サービスの歴史を振り返ってみました。
Google Talk(2005年から2013年)
方向転換を繰り返す前、昔むかしのお話です。2005年、Googleは初のスタンドアローン型だったメッセージサービスとしてGoogle Talkをリリース。テキストだけでなく、音声通話も可能でした。ユーザーからは「Googleチャット」や「Gチャット」「Gメッセージ」などの愛称で呼ばれており、思い返せばGoogleチャット系サービスの長い道のりはここがスタートでした。
Google Wave(2009年)
短命だったので覚えていない人も多いかと。Eメールの代替、または追加ツールとして2009年にリリースされたWave。コミュニケーション&コラボツールであり、今でいうSlack的なサービスでした。リリース時は将来有望だと思われましたが、たったの1年で暗雲が立ち込め、2010年にはWaveの開発をストップ。
ユーザー導入がうまくいっていないということでしたが、大多数の人はWaveがなんなのか、どう使っていいのかまだわかっていなかったのです。2012年に終了、その後Apache Foundationが引き継ぎますが、そちらもやっぱり終了。もしかしたら、時代には早過ぎた存在だったのかもしれませんね。
Google Hangouts(2013年から2022年)
みんなが使いたいと思えるチャット系アプリを模索するGoogle。2013年にリリースしたのは、Googleチャットサービス史上最も成功したと言えるGoogle Hangouts。もともとは、Google+の動画サービスから始まり、ついにはGoogle Talk(Googleチャット)に変わる存在に。2015年、GoogleはTalkのHangoutsへの移行を発表。Googleのチャット系サービスの中では運用最長の最も成功したと言えるプロダクト。
AlloとDuo(2016年)
一般ユーザー向けのテキストメッセージAlloと、ビジネス向けの動画会議系Duoのコンビがデビュー。心機一転という印象が強かったものの、AlloはライバルはWhatsAppに敵わず。ダウンロード数が伸びずに2年半ほどで撃沈。機能が使いづらかったのが敗因かな。一方、Duoはその後も1人で健闘するも、今年Google Meetと統合。
Hangouts Chat、Meet、Rooms…
AlloとDuoのリリースと同時期、Google Hangoutsは企業向けに方向転換。Hangouts ChatとHangouts Meetに分割されます。前者は社内チーム向けのチャット用、後者はクライアント向けの動画会議用。また、Hangouts内にRoomsというテーマ別チャットルーム的な機能を追加。この辺から、一般ユーザーはネーミングも含めてこんがらがってきたような。
Google Chat、Google Meet、Spaces…(2020年)
さらなる混乱が続くGoogle。2020年、Hangouts MeetはGoogle Meetに、Hangouts ChatはGoogle Chatにリブランドして方向転換。2021年には、RoomsがSpacesに。仕様に大きな変更はなく、主に名称変更。
新生Google Chat
Google Workspaceユーザー&企業ユーザー向けとしてリリースされた新Google Chat。ただ、2021年にはまたまた方向転換で一般ユーザーにも開放されました。
さよならHangouts(2022年)
分割したり、名前を変えたりしつつも、1番成功したと言えるHangoutsにもとうとう終わりが。2022年11月1日、正式にHangouts終了。Talk=通称Googleチャットの代わりとなったHangoutsは、正式にその道をGoogle Chatへと明け渡すという皮肉な運命を辿りました。
Google Chat
輪廻転生したGoogle Chat。名前もシンプルでわかりやすいし、これからはもうここに定着してくれるといいのですが…。