複数枚の写真を組み合わせて3Dモデルを作るフォトグラメトリ。ソーシャルVR等のメタバースでも、フォトグラメトリ技術を活用して作られたワールド等があります。
さてこちらは、VRChatでワールド化されたフランス南東部コート・ダジュールにあるエズ村。絶景スポットとして人気の高い観光地です。光の入り方から360度カメラ、もしくは全天球撮影が可能なドローンで撮った写真をベースに仮想空間化したものだと思われます。
ぱっと見は、実に美しい。この美しい空間を歩けるのか。しかしよくよく見ると、なんだか造形が怪しい。ガックガクしてる。
ど真ん中にある橋に近づいてみると、荒々しい作りとなっていることがわかります。
橋の上の路面も波打っている。こんな道では自動車ロードレースは開催できないでしょう。
高精度なフォトグラメトリを作るには、すこしずつずらして撮影した、何枚も何枚も何枚も何枚もの写真が必要です。ケースによっては数千枚の写真を使うこともあります。ぶっちゃけ、全部合わせたら1億画素どころじゃききません。数枚~十数枚の360度写真を元としたフォトグラメトリでは、細部の造形のクオリティを求めることができないのが現状です。
とはいえ物は考えようです。遠目に見るならば実に美しい景観です。
観光地の要所要所を360度カメラ等で撮影しておけば、後から思い出の旅を補完してくれるワールド制作が可能となりますし、NVIDIA Instant NeRFのような技術を使えばAIが造形を補完してくれるようにもなるでしょう。きっとね。
Source: VRChat