長野駅に22時過ぎに到着した私は、ラーメン気分で駅周辺をブラブラ歩いていた。長野といえば蕎麦なのかもしれないが、この時ばかりは濃いめのラーメンを無性に欲していたのである。この時間ならきっと飲み会後の「シメのラーメン」がどこかで食べられるだろう……
予想は的中した。駅前の商店街(二線路通りと言うらしい)で営業中のラーメン屋を発見。店内をチラッとのぞくと、そこそこ賑わっていてバーコード決済もOKらしい。ちょうどいいかも……ってことで入ったラーメン屋が大正解だったので報告したい。
・豊龍
大正解だったというのは、その時の気分にピッタリだったということ。生まれてはじめての長野駅。22時を過ぎているものの、宿にチェックインしてそのまま寝るのはビミョーにもったいない。どこか近くに美味しそうなラーメン屋があれば……
という気分を完全に満たしてくれたのが、今回たまたま訪れた「豊龍」なる中華そば専門店である。看板には「秘伝継承」と書いてある。調べたところ、京都の有名店と縁があるようだ。カウンター席についてメニューを選ぶ。「生玉中華そば(950円)」に決めた。
それと「シメのラーメン」というテーマでお店を探していたので、生ビールを1杯飲んでから自分なりにシメのラーメンとして中華そばを待つことにした。冷えたビールを疲れた体に流し込む。うまい。染みる。
後ろのテーブル席では、ビジネスマン数人がシメというより二次会か三次会のようなテンションで盛り上がっていた。「祭りの責任者を誰にすべきか」とか「30代はまだまだ若い」とかそういう話だ。祭りについては分からないが、30代はたしかにまだまだ若いぞ。
・生玉中華そば
……と思っていたら、中華そばがやってきた。黒いスープにチャーシューとメンマ、もやしの上に色鮮やかなネギがどっさりと乗っていて、ど真ん中に生卵。うまそうじゃないか。思わず笑顔になるビジュアルである。大して歩いてないけど、探し回った甲斐はあった。
醤油で真っ黒なスープは見た目ほど塩辛くなく、意外にもまろやかな味わいだった。醤油の香ばしさとコクがじんわりと口に広がっていく。
そしてスープをよく吸って黒色に染まった中太のストレート麺。言うまでもなく、シャキシャキしたネギと相性抜群でメチャメチャうまい。
注文が通ってから切り分けるチャーシューはかなり柔らかく、しっかりと味が染みていた。「肉多目(全面チャーシューメン)」にすれば良かったかも。いや、今日はもう遅いしこれくらいでちょうどいいか……などと考えながら美味しくいただいたのだった。大満足!
ちなみに同店は焼き飯も人気だ。そういえばカレーも美味しそうだった。また長野駅に行く機会があれば寄りたいと思っている。駅から歩いて行けるので、皆さんも機会があればぜひ足を運んでみてほしい。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名:豊龍
住所:長野県長野市南長野北石堂町1369-4
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.