DIGIDAYリサーチ: 景気後退 に備え、収益源の多様化を目指すパブリッシャーたち

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パブリッシャーが、景気後退の影響を受けるのは確かであり、多くはすでに事業活動をシフトしつつある。DIGIDAYは今夏、パブリッシャーの専門家58人を対象に調査を行い、現在の収益源や、半年前と比べた収益源の内訳、今後半年間に注力する事業分野を、景気後退の可能性を踏まえて調べた。

目の向けどころに関係なく、景気後退の兆候が見えてきた。パブリッシャーが、そうした景気後退の影響を受けるのは確かであり、すでに事業活動をシフトしたパブリッシャーも多く、今後数カ月間にわたって、そうした動きが続く可能性がある。

DIGIDAY+リサーチは今夏、パブリッシャーの専門家58人を対象に調査を行い、パブリッシャーの現在の収益源や、半年前と比べた収益源の内訳、今後半年間に注力する事業分野を、景気後退の可能性を踏まえて調べた。

今夏は直販広告がトップの収益源

調査の結果、大半のパブリッシャーは、直販広告から収益を得ていた。回答者の45%は、収益の多くが直販広告によるものだと述べ、今夏は直販広告がパブリッシャーのあいだでトップの収益源となった。だが、半年前と比べて、この割合は大幅に低下している。昨冬も、直販広告はパブリッシャーのあいだで収益源のトップだったが、直販広告を大きな収益源に挙げた回答者の割合は、59%だった。

ブランデッドコンテンツも、この半年間にかなりの打撃を受けた。昨冬は、ブランデッドコンテンツは、パブリッシャーにとって2番目の収益源で、3分の1のパブリッシャーが、収益の多くがブランデッドコンテンツによるものだと述べていた。だが、今夏は、ブランデッドコンテンツが順位を下げて5番目の収益源となり、収益源として挙げたパブリッシャーは21%だった。

プログラマティック広告は、昨秋の3番目から順位を上げて、今夏はパブリッシャーにとって2番目の収益源となり、ブランデッドコンテンツやプレロール広告を含む動画広告は、半年前の5番目から3番目へと浮上した。サブスクリプションは、昨冬から今夏まで4番目のままだった。

さまざまな収益源の優先度向上を検討

DIGIDAYの調査では、景気後退に備えるなかで、パブリッシャーはさまざまな収益源の優先度向上を検討していることが明らかになった。パブリッシャーの専門家のうち56%は、今後半年間に直販広告の構築を多いに重視すると回答し、景気後退を前にしたパブリッシャーのなかで直販広告がトップになった。だが、サブスクリプション、プログラマティック広告、動画広告も、パブリッシャーの大きな焦点となる。回答者のうち43%は、今後半年間にこれらの各収益源の構築を多いに重視すると述べ、同率で2番目となった。

ブランデッドコンテンツも、僅差でそれに続いた。42%のパブリッシャーの専門家が、景気後退の可能性に直面して、ブランデッドコンテンツ事業の構築に多いに注力する予定だ。対面での会合に比較的気軽に参加できるようになるなかで、イベントもパブリッシャーにとって重要な役割を果たす見込みだ。パブリッシャーの専門家のうち40%は、イベント売上の構築に多いに力を注ぐ予定だと回答した。

[原文:Digiday+ Research: Publishers look to diversify revenue streams ahead of possible recession

Julia Tabisz(翻訳:矢倉美登里/ガリレオ、編集:黒田千聖)


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