DeNAが2022年8月24日の阪神戦(京セラドーム)で4-0と快勝し、8連勝。8月は16勝2敗と驚異的なペースで白星を積み重ねて今季最多の貯金11まで伸ばし、首位・ヤクルトを4ゲーム差で追いかけている。
9月の休みのうち1日は名古屋遠征から横浜に戻る移動日
大勝している試合は多くない。だが、投打がきっちりかみ合って勝つ戦いぶりは「横綱相撲」の安定感を感じさせる。先発左腕・濵口遥大が6回まで3安打無失点と抜群の安定感で阪神打線を抑えると、7回2死一、二塁の好機で濵口の代打・関根大気が絶妙なセーフティーバントで二死満塁に。桑原将志が伊藤将司の直球を左翼席に運ぶ3号満塁弾で勝負の主導権を握った。
7回以降は入江大生、エスコバー、平田真吾の継投策で逃げ切り体勢に。9回2死一、二塁のピンチで救援登板した山崎康晃が途中出場の糸原健斗を中飛に仕留め、3試合連続完封勝利を飾った。山﨑は今季30セーブ目をマークし、史上最年少で通算200セーブを達成した。
「借金生活だった7月までとはまるで別のチームです。過密日程が続いていますが勝ち続けているので、選手たちは毎日試合をしたいでしょう。疲れを感じていないと思います。ただ本当の勝負はこれから。夏場の疲れが一気に来るのが、暑さが和らぐ9月です。DeNAは9月も27試合と休みが3日間しない。しかもその休みのうちの1日は名古屋遠征から横浜に戻る移動日です。チームの勢いが止まった時に、試合が積み重なると疲労がどっとくる。このハードな日程が不安要素になる恐れがあります」(スポーツ紙デスク)
特に気になるのが救援陣だ。セットアッパーの伊勢大夢、エスコバー、守護神・山崎は連日のように登板して疲労も蓄積している。平田、入江が奮闘しているが、「勝利の方程式」の3人のうち1人でも崩れると一気に流れが変わるリスクがある。残り36試合。奇跡を起こすために戦い続ける。(中町顕吾)