パーソナルショッピングサービス が好調な理由:ラグジュアリー アイテムの入手はより困難に

DIGIDAY

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パーソナルショッパーのジェニファー・ニサン氏は、インフルエンサーやセレブリティらから、DMでリクエストされたアイテムを定期的に調達している。創業2年半のニサン氏に、昨年ブランドが実施した商品の流通に関する変更、カテゴリーとしてのパーソナルショッピングの変化、ファッションウィークでの業務について聞いた。

パーソナルショッパーのジェニファー・ニサン氏は、パンデミックの1年前にニューヨーク市の小規模な顧客ベース向けに商品の調達を始めた。同氏は自身が欲しいと思ったラグジュアリーアイテムやショーのルックの画像をインスタグラムに投稿するという習慣からアイデアを得たという。2年半が経過し、ニサン氏は米国40%、英国20%、ドバイ、カタール、イスラエルなどのグローバルな顧客基盤を抱えるまでになった。

もともとはファッション編集のキャリアを目指していた同氏だったが、ラグジュアリーファッション調達ビジネスがフロントロウライブ(Front Row Live、フォロワーは3.5万人)のインスタグラムを通じて評判になったことをきっかけに軌道修正をすることになった。現在はシェイ・ミッチェル氏、『メディア王 〜華麗なる一族〜』(原題:Succession)の女優アナベル・デクスター・ジョーンズ氏や、口コミでニサン氏のアカウントを見つけたデザイナーのメアリー・カトランズ氏をはじめとするインフルエンサーやセレブリティらから、DMでリクエストされたアイテムを定期的に調達している。

カリフォルニア拠点のテクノロジーサービス、エディトリアリスト(Editorialist)や、英国拠点のアプリのソースホウェア(Sourcewhere)のような専門企業の台頭により、近年パーソナルショッピングの競争は激化している。ニサン氏によると、自分の差別化ポイントはネッタポルテ(Net-a-Porter)、マイテレサ(MyTheresa)、セルフリッジズ(Selfridges)、ハロッズ(Harrods)のような小売業者や、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)のようなブランドと提携して、商品が店頭に並ぶ前に調達している点だという。同氏は小売業者とパートナーシップ契約を結んでおり、また自分が調達した商品に対して消費者から少額の調達料を受け取っている。

ニサン氏は昨年ブランドが実施した商品の流通に関する変更、カテゴリーとしてのパーソナルショッピングの変化、ファッションウィークでのパーソナルショッパーの業務について語ってくれた。

ーー昨年、パーソナルショッピングはどう変化したか?

「店舗に行ってシャネル(Chanel)の最新の水着を買いたいと言うことはできない。店頭に置いていないからだ。ラグジュアリーブランドが製品のために作り上げた(在庫管理の)この動きは昨年の大きな変化だった。また、ブランドは依然として店舗に入れる顧客の数を制限しているため、入手がより困難になることもある。私のようなパーソナルショッパーにとっても同じで、以前はもっと容易にアクセスできたのだが。現在、ブランドは自社のロイヤルティの高い顧客向けに在庫を確保しているので、パーソナルショッパーには商品へのアクセスをそれほど与えられないという。そのため、ショッパーにとっては(調達は)それほど容易ではない。確かにパーソナルショッパーたちは(ブランドと)素晴らしい関係を築いてはいるが、それは単に店に行って何もかもを買うことができるということではない」。

ーーファッションウィーク期間は業務にどう関係しているのか?

「ファッションウィークはカオスになるだろう。クライアントであるブランドとのパートナーシップによっては、私がショーに出席するなら(そのブランドのファンの)顧客を連れて来るようにと事前に指示されることもある。また、ニューヨークファッションウィークの期間中の業務には顧客の接待も含まれる。だが、仕事のもっとも重要な面は、顧客が次のシーズンにどんな商品があるかを見られる点と、私と一緒に事前注文できる機会であるということ。ショーのあとで自宅に戻り、写真を確認してアクセサリーにズームインして再度確認する。ショーをもう1度見て、そのブランドに私の顧客が好きそうなものを伝えるように心に留めておく」。

ーー商品の調達は難しくなったのか?

「言いたくはないが、ハイプ(誇大宣伝)は今年世間を席巻した。セレブリティとのコラボ、限定コレクション、限定的な顧客体験などだ。ラグジュアリー市場は平均的な人には手が届かなくなっている。業界の戦略は、入手するには誰かを知っていなければならないか、アイテムが非常に限られているかのように感じさせられるものだ。シャネルでさえ、いまではひと月にハンドバッグを複数購入させてくれない。それがルールなのだ」。

ーー現在、顧客にもっとも人気のブランドは?

「中東の顧客には(フットウェアデザイナーの)アミナ・ムアディ氏が人気だ。ムアディ氏の商品ならなんでも購入する。また、エルメス(Hermès)もお気に入りだ。米国ではグッチ(Gucci)が人気。プラダ(Prada)は英国と米国で高い人気を誇っている」。

ーー成功の理由は?

「この業界には重要な側面が2つある。ブランドや顧客との関係を構築することと、献身的であり続けることだ。私は時間をかけて親密な関係を築き、店長や店員ひとりひとりに敬意を持って接してきた。実際にブランドとの関係のおかげで、存在を知られていないルートから製品を調達できている」。

[原文:Personal shopping services are thriving, as access to luxury items ‘used to be easier’

ZOFIA ZWIEGLINSKA(翻訳:ぬえよしこ、編集:猿渡さとみ)


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